
【2021年最新】オーディオインターフェイスおすすめ16選【予算別&初心者向け】
目次
DTMに欠かせないツール、オーディオインターフェイス。楽曲制作をする方だけでなく、YouTubeやニコニコ生放送など、動画配信サイトでライブストリーミングを行う方にとっても必須の機材です。
しかしこれからDTMや動画配信にチャレンジしたい方にとって、目的にあったオーディオインターフェイスを見つけるのは大変でしょう。
そこで今回は、初心者向けのオーディオインターフェイスの選び方と、2万円以下や3万円以下のコスパ優秀おすすめモデルを予算別に16選ご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
オーディオインターフェイスとは

オーディオインターフェイスとは、楽器の音や声などのアナログ信号をデジタル信号に変換してパソコンへ入力したり、逆にデジタル信号をアナログ信号に変換してスピーカーから出力したりするための機材です。
パソコンにもオーディオインターフェイスの機能が備わっているため、端子を合わせればマイクなどをパソコンに直接接続することで音を取り込むことは可能です。
しかし、パソコンは編集には優れているもののギターやマイクによる音源の入力に特化したデバイスではないので、音のクオリティが落ちてしまいます。クリエイティブな場面ではオーディオインターフェイスが必要になるのです。
オーディオインターフェイスを使う目的

オーディオインターフェイスが必要になる場面について、さらに掘り下げて解説していきます。
用途①:音楽制作
オーディオインターフェイスを通すことで、音の解像度を高く保ったまま録音することができます。声や楽器の音が聞き分けやすくなり、編集作業もはかどります。
さらに重要なのが、楽器を演奏しながら録音する場合です。オーディオインターフェイスを使用せず、MIDIキーボードなどを直接パソコンに接続すると、実際の演奏と再生される演奏音に遅延が発生する場合が多々あります。これは「レイテンシ」と呼ばれる現象で、パソコン内部での処理に遅れが生じるからです。
解像度の高い音が録音でき、遅延なくモニタリングしながら演奏音を入力できるオーディオインターフェイスはDTMにとって不可欠な機材と言えます。
用途②:ストリーミング配信
オーディオインターフェイスは「歌ってみた」や「ゲーム実況」などのストリーミング配信でも活躍します。エフェクターが搭載されたモデルなら、リアルタイムでエフェクトをかけることができるため、表現の幅が広がります。
パソコン内でソフトを使用してエフェクトをかけることも可能ですが、先ほども触れた遅延の問題があり、再生されるカラオケ音源とマイク音にズレが生じやすくなります。オーディオインターフェイスの中でエフェクトをかけると遅延の心配がなく、安心して配信を行えます。
また、実況などの配信でもオーディオインターフェイスは大いに活躍してくれます。コンプレッサー機能などにより音割れを防いだり、ゲーム音と実況する声とのバランスを調整したりしてくれるため便利です。
オーディオインターフェイスの選び方

オーディオインターフェイスの選ぶポイントを紹介します。購入した後に後悔しないために、用途や使用環境に合わせて最適なモデルを選びましょう。
パソコンとの接続|入力端子とOSを確認する
オーディオインターフェイスを選ぶ前に、使用環境を確認しておく必要があります。使用するパソコンの入力端子とOSをチェックしておきましょう。
パソコンの入力端子について
接続方法1:USB接続
オーディオインターフェイスとパソコンを接続する方法として、もっとも一般的な端子はUSBです。USBはWindows・Mac両方に搭載されているため、OSを選びません。
ただしUSBと一口に言っても、形状と規格にはさまざまな種類があるため、手持ちのパソコンに搭載されたUSBの形状と規格をチェックしておきましょう。
次は「規格」について、規格の違いは転送速度の違いを意味します。
最新の規格ほど転送速度が早く、大量のデータを転送できます。音声信号だけでなく高画質の映像信号まで転送できる規格もあります。
オーディオインターフェイス用に最も普及しているのは「USB2.0」です。オーディオインターフェイス側のUSB規格がUSB3.0だったとしても、パソコンがUSB3.0に対応していなければ使用することができないので注意しましょう。
接続方法2:Thunderbolt接続
DTM用に使われているパソコンで多いのがMacです。Macでは以前、インテルと共同開発したFirewire(IEEE1394)が搭載されたモデルが一般的でしたが、現在はそれに代わるThunderboltを搭載したモデルが一般的になっています。
オーディオインターフェイスの製品によってはパソコンとの接続用にThunderbolt端子しか搭載していないモデルがあります。そうしたモデルを選ぶ際は、規格の違いに気をつけましょう。
Thunderbolt、Thunderbolt2、Thunderbolt3と3種類の規格があり、パソコンとオーディオインターフェイスで共通している必要があります。使用するMacがどの規格のThunderbolt端子を搭載しているか確認しておきましょう。
対応するOSについて(Windows/Mac)
使用しているパソコンに合わせて、対応するOSのオーディオインターフェイスを選びましょう。
Windowsの場合
Windowsでは「Windows 10」が最新バージョンです。Windows 10の64bit版であればWindows対応のオーディオインターフェイスを問題なく使用できるでしょう。
Macの場合
現在Macの最新OSは2019年10月にリリースされた10.15の「Catalina(カタリナ)」です。Macに対応したほとんどのオーディオインターフェイスがCatalinaに対応しています。
音質|サンプリングレートと量子化ビット数について
今回の記事では、これから導入する初心者向けに、オーディオインターフェイスの中では安いモデルに注目しています。
ただ、選ぶ際に注目すべきは、音質の良さを数値で表した「サンプリングレート」と「量子化ビット数」です。どちらも数値が高いほど音質が良いと判断できます。
サンプリングレートとは
音声信号を1秒間にサンプリング(記録)する回数。単位は「kHz」。CDは44.1kHz(44,100回/秒)で音を記録しています。
量子化ビット数とは
音声信号の振幅の大きさを何段階の数値で表現するか示した数値。高いほどアナログ音源に忠実に再現できる。単位は「bit」。CDは16bit(2の16乗=65,536段階)で音を読み込んでいます。
機能性|用途に合わせた機能を備えているか
用途に合った機能を備えているかもチェックしておきましょう。
音楽制作向け|Hi-Zスイッチと+48Vファンタム電源
音楽制作に使用するためのオーディオインターフェイスを選ぶ際には、「Hi-Zスイッチ」と「+48Vファンタム電源」を備えているか確認しましょう。
Hi-Zスイッチとは
Hi-Zとは、ハイインピーダンスやハイゼットとも呼ばれ、インピーダンスの高い楽器にも対応する機能のことです。インピーダンスとは交流抵抗のことで、インピーダンスの高い楽器はHi-Z対応のオーディオインターフェイスでないと音がこもってしまったり、音が欠損したりする恐れがあります。
インピーダンスの高い楽器として代表的なのは、エレクトリックギターやエレクトリックベースです。これらの楽器を使用する予定がある場合は、Hi-Zスイッチの有無を必ず確認しましょう。
+48Vファンタム電源とは
コンデンサーマイクを使用するためには、+48Vファンタム電源が必須です。高音質で録音するためにコンデンサーマイクを使用したい場合は、+48Vファンタム電源の有無を確認しておきましょう。
配信向け|ループバック機能と内蔵エフェクト
配信向けにオーディオインターフェイスの導入を検討している方には、リアルタイムで音を重ねたり、エフェクトをかけたりといった機能があると表現の幅も広がります。注目したい2つの機能について紹介します。
ループバック機能とは
ループバック機能は、リアルタイムでデジタル音源とアナログ音源をミックスして配信するために必要な機能です。
例えば「歌ってみた」などの配信では、パソコンから再生するカラオケに合わせて、自分で歌う声をマイクで拾って両者をミックスさせて配信することになります。ループバック機能無しでパソコン内でその作業を行うと、歌声の変換に時間がかかり、遅延が発生することになってしまうのです。
内蔵エフェクトとは
エフェクターが内蔵されたオーディオインターフェイスであれば、ギター演奏や歌声にリアルタイムに効果を加えて配信することができます。
楽器の演奏や歌のためだけでなく、トーク配信をする方にも、別人の声に変えるエフェクトなどもあり、表現の幅を広げるのに役立ちます。
入力端子|端子の種類と数に注目
オーディオインターフェイスを選ぶうえで重要なのが入力端子。高価なモデルほど搭載されている入力端子の種類や数が豊富なため、一度にさまざまな音声を同時入力することが可能です。
ただ、一人もしくは少人数で音楽制作や配信を行う場合には入力端子の数は少なくても十分な場合が多く、高価なモデルを購入したらオーバースペックだったという場合も考えられます。必要な入力端子や端子の数を知っておくと購入する際に失敗がありません。
選ぶときに注意すべきは搭載されている入力端子の種類です。大きく分けて3種類ありますので紹介します。
入力端子①:標準フォン端子
イメージとしてはヘッドフォン端子の大型版です。ギターやベースを接続する場合は標準フォン端子が搭載されている点と、Hi-Z対応である点の2つに注意しましょう。
入力端子②:キャノン端子
主にマイク接続のための端子です。コンデンサーマイクを使用する場合は+48Vファンタム電源に対応することを示す「+48V」などの表記があるか確認しましょう。
入力端子③:コンボジャック
標準フォンもキャノン端子もどちらも入力できる端子です。
DAW|付属の音楽制作ソフトにも注目
音楽制作をする場合は、オーディオインターフェイスから入力された音声を編集するソフトを、パソコンにインストールしておく必要があります。そうしたソフトは「DAW(Digital Audio Workstation:ダウ)」と呼ばれ、多くのオーディオインターフェイスに付属しています。
DAWはWindowsとMacの両方に対応していることが多いですが、なかにはどちらかひとつにしか対応していないものもあるため、使用しているパソコンに対応しているか確認しましょう。
2万円以下のオーディオインターフェイスおすすめ10選|「安い」でも「高音質」
いよいよ、おすすめオーディオインターフェイスを紹介していきます。
まずは2万円を切るモデルを有名メーカーから10選紹介しますので、「とにかく価格を抑えたい、でも安心して使えるモデルを購入したい」という方はぜひ参考にしてください。
ドイツの音響機器メーカー、ベリンガー製の低価格オーディオインターフェイス。安さを実現しているのはDAWを付属しないため。ただし、ホームページから無料ソフトをダウンロードできるので安心です。
サンプリングレートはCDよりも高い48kHz。ファンタム電源も搭載し、コンデンサーマイクも使用できるコスパの良いモデルです。
UMC22では物足りない方におすすめな音楽制作向け最適モデル。4出力を搭載し、音質はUMC22よりも上の192kHzに対応。より解像度の高い音を録音できます。
ファンタム電源を供給可能なので、音質の高いコンデンサーマイクで歌や楽器の収録を行えます。
UMC204HDよりももう少し入力端子が欲しい方におすすめ。数人で同時に楽器演奏を行い、それぞれのパートごとにマイクで録音が可能。また、全入力にファンタム電源を供給可能です。
外部エフェクターを入力できるインサート端子も搭載し、音楽制作で活躍することでしょう。
英国を代表するオーディオ機器メーカーAudientのオーディオインターフェイス。スタイリッシュな外観が音楽制作を一層楽しいものにしてくれます。Mac・Windowsの他にiOSにも対応し、iPhoneにも接続可能です。
96kHz/24bitと高音質で、ループバックにも対応しているため、生配信にも使えます。ファンタム電源にも供給可能です。
超コンパクトモデルながら2入力2出力に対応したオーディオインターフェイス。パソコンだけでなくiPhoneやiPadにも接続可能。
96kHz/24bitの高音質録音を可能にし、上位機種U-44やU-24に匹敵。乾電池駆動のため、電源を取れない場所へも手軽に持ち出して使用できるのが魅力です。
ドイツで誕生し、現在はYAMAHAの子会社として国内では最も人気メーカーの1つスタインバーグ。エントリーモデルとして低価格ながら、24bit/192kHzのハイレゾオーディオ環境を実現しました。
ギターやベースに対応したHi-Z対応入力端子や、配信でも便利なループバック機能を搭載。iPadやiPhone接続にも対応しているため使い勝手の幅が広いモデルです。
2入力/2出力に対応したオーディオインターフェイス。UR22で未対応だったループバック機能を搭載し、ストリーミング配信でも使いやすいモデルへと進化しました。
DAWソフトが標準付属で、パソコン向け「Cubase AI」、iPad向け「Cubasis LE」によりすぐに音楽制作を始められます。
音楽制作にもストリーミング配信にも適したオーディオインターフェイス。192kHz/32bitの高音質録音を可能にし、USB3.0の高速データ通信を可能にするUSB Type-C端子を搭載します。
UR-Cシリーズは多くの音楽制作ソフトにも対応し、iPadやiPhoneとも接続できるため、使い勝手の良さも魅力です。
人気の国内メーカーローランド社製オーディオインターフェイス。2入力/2出力に対応し、音楽制作へ向けて低ノイズ設計を徹底した安心モデル。iPadを使用してモバイルレコーディングもできるので、使い勝手の幅が広いのも魅力です。
オーディオインターフェイスで有名な英国オーディオ機器ブランドのフォーカスライト社製モデル。Apple社が定めている「Made for iPad」の認可を受けているため、主にiPadにレーコーディングする方にはベストなモデルと言えます。MacやWindowsにも対応。
3万円以下のオーディオインターフェイスおすすめ6選|機能性にこだわりたい方に最適!
続いて、2万円以上3万円以下のモデルを5選紹介します。制作環境が充実してきても対応してくれるため、エントリーモデルよりも長く使えます。
最大192kHz/24bitの高音質レコーディングが可能なオーディオインターフェイス。2入力/4出力に対応。クリアな音質を実現するために徹底した低ノイズ設計が特徴的です。
音楽制作にも、ストリーミング配信にも最適なオーディオインターフェイス。パソコンだけでなくiPadにも対応し、使い勝手の幅が広いモデルです。
音楽制作やDJ向けにソフトウェアやハードウェアを開発するドイツのトップメーカー、ネイティブインストゥルメンツによるオーディオインターフェイス。シックな見た目と充実した入出力端子が魅力です。4入力と1出力のレベルを確認できるVUメーターが目を引きます。
人気のScarlettシリーズの中で最も人気モデル。特徴的なのはフォーカスライトの代名詞とも言える「AIR MODE」を搭載している点。よりクリアな音声レコーディングを実現します。
高解像度のレコーディングを可能にする192kHz/24bitに対応するオーディオインターフェイスです。豊富な音楽制作ソフトが付属し、すぐに楽曲制作を始められます。2入力/4出力に対応。
USB3.0に対応し、転送速度の速さを生かした192kHz/32bitに対応。高い音質を追求する方に最適なモデルです。パソコンだけでなくiPadにも対応しています。特徴的なのは「DAW」と「DJ」の選べる2つのモード。スライドスイッチでモニター方法を選べます。
まとめ
これから音楽制作を本格的に始める方や、ストリーミング再生のための機材を充実させたい方に、低価格で導入しやすいオーディオインターフェイスを紹介してきました。
重ねて選ぶ際の注意ポイントをお伝えしますが、使用しているパソコンや搭載しているOS、入力端子を確認し、用途に合ったスペックを備えたオーディオインターフェイスを導入してください。
最高の音楽制作や配信に向けて機材を充実させていきましょう。
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