Products

未来を考える巨大な時計「The Long Now Foundation」

※bouncyではアフィリエイト広告を利用しています。記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がbouncyに還元されることがあります。


日々、目先の仕事やタスクに追われ、「明日のことも考えられない!」という方も多いのでは?

ところが世界には、「1万年先」のことを考えて、テキサスの砂漠の真ん中で壮大な構想を進めている人々がいる。それが「1万年動く時計」を作るプロジェクト「The Long Now Foundation」だ。

「1万年動き続ける時計」の意義

1万年動き続ける時計を考案し、実際に建設している「The Long Now Foundation」は、1996年に設立された。彼らは、今日の加速し続ける文化に対抗し、人々がより「長期的な考え」を持つキッカケになる事を目的として、様々なプロジェクトを進行している。1万年時計はそのプロジェクトの一つである。

このプロジェクトの重要な点は、人々が長期間にわたって考え、理解し、責任を持って行動するために役立つものを探求する事である。あのAmazonの創設者、Jeff Bezos氏もこのプロジェクトに賛同し、多額の出資をしているという。

「テキサスの砂漠のど真ん中に、1万年動く巨大な時計を作る」

この壮大なプロジェクトの話しを聞けば、誰もがこんな疑問を抱くだろう。

「なぜ、そして誰が、1万年もの長い間時計が動き続ける事を求め、山の中に建造するのだろうか…」

The Long Now Foundationのメンバーに言わせれば、「人々がそんな疑問を抱いただけで、すでに何千年という概念を彼らに感じさせる事が出来る」ということだ。この時計の存在自体が、人々にこの先の1万年を考える象徴となるようだ。

1万年動き続ける仕組み

発明家で、コンピュータエンジニアのDanny Hillis氏によってデザインされた時計は、メンテナンスや中断等を最小限に抑え、実際に1万年動くように設計されているという。

ではどうやって、1万年という気の遠くなるような時間を動き続ける事が出来るのだろうか。この時計は、砂漠の山頂部の昼と夜との間の温度の変化によって蓄積されたエネルギーを使用して動いている。つまり、昼間に太陽が輝き、夜が来る限り、時計は人間の助けなしに時を刻み続ける事が可能となるのだ。

時計に使用される主な材料は、ステンレス鋼、チタン、セラミックボールベアリングなどで、時計の大きさは約60m。部品は現在、カリフォルニア州とシアトルで組み立てられている。

たまに鳴る鐘は、アンビエントミュージックの巨匠Brian Enoが作曲した、今までの時計が奏でたことのないメロディーだという。Danny Hillis氏によって設計されたアルゴリズムによって、1万年の間、同じ鐘の音が鳴る事はないというから驚きだ。最初の時計の試作品は現在ロンドン科学博物館に展示されており、その他はサンフランシスコのLong Nowの本社にある。

「The Long Now Foundation」のさらなる活動

「The Long Now Foundation」は、現在建造が進められているテキサスの他にもネバダ東部の山を購入し、次なる時計の建造を計画中である。なお、テキサスで建造が進められている時計の完成予定は未定であるという。

このプロジェクトが壮大なファンタジーではなく、実際に多くの人々が携わり、現在も進行中のプロジェクトであることに驚かざるをえない。

「1万年動く時計」を思うとき、私たちが生きているこの世界が、「いま」のみではなく、「未来」の世代にとってもより良い世界であるように、もっと先の未来について考えなければいけない。そんなことを考えるきっかけになるだろう。

10000 Year Clock

Courtesy of The Long Now Foundation


RECOMMEND



PAGE TOP