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ソーラーパネルとLEDを搭載した新しい道路「Solar Roadways」

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あらゆる土地に行き渡り、私たちの重要な生活インフラの一つである「道路」。アスファルトで固められたその姿は、昔から見慣れた変わり映えのない姿であり、大きなイノベーションの余地はないように思える。

しかし、その「道路」の姿や役割を一変させるかもしれないプロダクトが開発されようとしていることをご存知だろうか。

ソーラーパネル付きの道路

クラウドファンディングや米国運輸省などから資金調達を実施し、開発のスピードを加速させているのは、ソーラーパネルのモジュラーシステムである「Solar Roadways」である。

「Solar Roadways」は、道路にソーラーパネルを敷き詰めることによって、クリーンエネルギーである太陽光の発電を可能としている。発電されたエネルギーは、道路を走る電気自動車の充電に充てたり、付近の施設へ供給することが可能になるという。

ソーラーパネルは壊れやすいといわれているが、「Solar Roadways」はガラス製にも関わらず、その上を歩いたり、車が走ったりしても全く問題ないほど頑丈な作りになっている。設置場所も道路だけに限ってはいない。歩道、駐車場や屋外バスケットコートなど幅広い場所で設置することが可能だという。

LEDライトまで付いている道路


「Solar Roadways」に搭載されているのは、ソーラーパネルだけではない。全ての「Solar Roadways」には「LEDライト」が搭載されている。これによって、道路に塗料などで塗ることなく白線や標識などを表示することができるのだ。もちろんこのLEDも、電源はソーラーパネルから提供される。

夜間はドライバーや歩行者に向けて標識などを表示でき、また、ハイウェイで後を絶たない動物の交通事故も防ぐ効果が期待できそうだ。現在では手間と時間、そして費用がかかっていた路面標識などの変更の際も、「Solar Roadways」であればLEDライトの設定を変更するだけなので、柔軟に対応することができるだろう。

道路だけでなく、例えば駐車場であれば、車の利用状況により“車いす専用”の数を増やしたり、移動させたりすることができる。また、屋外のプレイグラウンドに導入すれば、時にはバスケットコートとして使い、時には他のボール遊び用のラインを表示したり、自由にその種類を変えることができるのも魅力だ。

さらに、カラフルなLEDを活用すれば、道路を使った新たなイルミネーションやアートなどの展開も考えられるかもしれない。

「Solar Roadways」のさらなる魅力

アスファルトと異なる点として、その頑丈さに注目してほしい。道路を歩いていると、デコボコしていたり、ヒビが入っている箇所を見かけることはないだろうか。「Solar Roadways」であれば、特殊な強化ガラスでできているため113トントラックの走行にも耐えうるという強靭さを実現。

また、「Solar Roadways」の発熱機能を使い、冬季の路面の凍結も防ぐことが可能である。除雪したあとも頑固に残るスリップの可能性も、これなら無くなり、自動車、歩行者ともに安全を確保できるのである。さらに道路を除雪する手間すら不要なので、除雪費用の削減にもつながり経済効果も期待できる。

国内はもとより、世界各国に縦横無尽に張り巡らされた道路と、惜しみなく降り注ぐ太陽。この2つの豊富なリソースを上手く組み合わせたのが「Solar Roadways」だ。まだ実験段階ではあるものの、このサービスが世の中へ行き渡ったとき、長らくその姿を変えることになかった「道路」のイノベーションが始まるのかもしれない。

Solar Roadways

Courtesy of Solar Roadways


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