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プラスチックは自然界にはほとんど存在しない物質のため、地層にそれが集中的に出てきた場合は、そこが地質時代的には区切りになる、つまり今の完新世の時代が変わるときではないかと唱える学者も出てきている。
プラスチックは、安価で、作りやすく、様々な形に加工でき、耐久性もあるため、世界中で便利に使われているが、分解されないため、たとえば海洋に投棄されると、マイクロプラスチックとなり、海洋や海洋生物を汚染してしまう。
世界で2番目にプラスチックの海洋投棄が多い国、インドネシアで、プラスチック包装に変わる包装紙が作られている。
材質は海藻。名前もズバリ「Seaweed-Based Packaging」というこの製品は、熱で溶着もするし、表面に印刷もできる。
海藻由来なので自然に投棄されてもそのまま分解される上に、人間が食べることもできる。
ミネラルやビタミンも豊富な上、アレルゲン物質を含まず、グルテンフリーで、ハラール認証も通っており、ベジタリアンでも食べられるということで、下手するとむしろ食べたほうがいいのかもしれない。アイスクリームのコーンのようなものか。
海藻の成長ペースも早い。年間を通して45日サイクルで収穫できるので、他のバイオ素材よりも迅速に確保できる。
1ヘクタールの海洋スペースで年間40トンの乾燥海藻を生産可能だ。さらに、この生産量あたり、20.7トンの温室効果ガスを吸収するため、環境の改善にもつながるという。
さらに、需要が増えれば、雇用への影響も期待できる。海藻の需要が増えれば、「海藻農家」が増加するのだ。
なんと。いいことばかりではないか。
食べるかどうかはともかくとして、特に包装について「プラスチックがいい!」とこだわっているわけではない。Seaweed-Based Packagingが世界中に広がってほしいと思う。
EVOWARE