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非常に質の高いイベントだった。博報堂・田中れなさんによるレポートと考察は極めて深く広く、その後のクロストークも、
● Ars Electronica Futurelab 小川秀明さん、久納鏡子さん
●『WIRED』日本版 編集長 松島倫明さん
● 慶應義塾大学環境情報学部教授/アーティスト 脇田玲さん
● メディアアーティスト 市原えつこさん
と、アルスエレクトロニカを語るにふさわしいメンバーが、今回のテーマ「エラー」を軸にして、さまざまな意見を交換させていた。
イベント後の市原えつこさんをつかまえ、ざっくばらんに、今回のアルスエレクトロニカや、今後の展開について聞いてみた。
ありがとうございます!
予想以上にぶちあがっていて、超楽しかったです。個々の作品を見ると難解なものもあるのですが、総じてフェスティバル的な熱気がありました。
開催地のリンツも、アーティストをとても大切にしてくれていました。市民の方々が超歓迎してくれるんですよ。アーティストパス持ってると公共の交通機関がタダだったりするんです。
アルスエレクトロニカには、いろんなバックグラウンドの方々が集まって一つのテーマについて話し合うので、会話とか議論を重んじる空気がありました。
いろんな国からいろんな方が来ているので、目の前にチャンスがいっぱい転がっているようでした。
全力で、最高の10日間を楽しみました。しばらくは「楽しかった」しか言っていなかったですね(笑)。
あと、リンツ自体も素晴らしかったです。なんとなく自分の出身の広島に似ている雰囲気がありました。戦果の爪痕が過去を大事にすることにつながっていたり、街がのどかで開けていたり。どこか地元に戻ったような穏やかな気持ちになりました。
やー、リンツはご飯がむちゃ美味くって。シュニッツェルという肉あげたやつ食べてました。
あと、ビールがでかくて美味いんですよ。だから毎日飲んでました。
結構みんなルックスとかパッと見の面白さで見てくれる人が多かったです。
ユニバーサルに、普遍的に面白がってもらいやすかった点は、「死者の魂がロボットに宿る」とか「ロボットの人格は入れ替えることができる」とか、そういうところでした。死は万国共通ですから。
一方で、日本で展示しているときの癖で「四十九日が」とか「東洋思想が」とか説明しだすとちょっと引かれる感じもあったので、現地の宗教感とか価値観にローカライズして説明するのが大事なんだなと思いました。「まずはgo to heavenして……」と説明したり(笑)。
「死者と分かれる自分は寂しい」という万国共通の部分に寄せつつ、いかに興味を持ってもらえるかというプレゼンテーションの練習になりました。
感想、ではないのですが、ヨーロッパにデジタルシャーマンとして活動している人がいたんですよ。異国にマイメンにあったみたいな気持ちになりました(笑)。
活動の軸を国外と国内で分けるのはどうかと思っています。
アート市場は国外の方が大きいので、純粋なアーティストとして活動するのは、アートの話が速く進められる国外。
国内はエンタメが強いので、アートとして作った作品をエンタメに寄せて、大きな興行収入を生むようなものを作りたいというのが、夢というかやりたいことです。
作品に関して言うと 今まではモノとして提示することが多かったんですけども、今後はイベント性というかコミュニティ性のあるものが作りたくて。
具体的に言うと奇祭! 奇祭がやりたいです。仮想通貨で世界中からお賽銭を奉納できてそれをジャラジャラさせるとか。実際に機能するコミュニティとか村的なのを仕込んでいきたいと思います。
グラブルを(笑)。
あれ、宗教とか妖精とか妖怪とか出てくるので、勉強にもなるんですよ。
また、コラボやタイアップも上手いから、ビジネスの勉強にもなると思っています。
今後自分が作るものとしても、ゲームには興味があります。
ぜひぜひ。
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今後さらに規模の大きいことをやっていきそう。とても楽しみだ。