次世代ネットワーク5Gの速度とは?各キャリアの速度も調査し紹介!

記助
公開: 2020-05-18

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5Gは次世代ネットワークとして注目されており、今までよりも圧倒的に速いスピードで操作が行えることから、多くの人が期待を寄せています。

また、5Gによる通信を可能にすることで、スマートフォンの操作性以外にビジネスにも活用できることから、提供エリアや詳しい速度などは気になるところです。

そこで今回は、5Gと4Gにはどういった違いがあるのか、そして5GとWi-Fiの速度の違いなどをはじめ、大手携帯キャリアであるドコモ・au・ソフトバンクの広報担当の方に取材を行いました。各キャリアの5G通信速度や提供エリアについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。


5Gと4Gの違いについて

5G(第5世代移動通信システム) | 企業情報 | NTTドコモのイメージ画像

5Gは新たな通信規格として非常に注目されていますが、4Gとはどう違うのかをいまいち理解できていない人は少なくありません。ここからは、5Gと4Gの違いについて見ていきましょう。

5Gとは

5Gとは第5世代移動通信システムのことを意味しており、高速で大容量・遅延が少ないこと・多接続を実現できるという3つが大きな特徴です。

高速大容量なため、例えば今までダウンロードをするのに時間がかかっていた解像度の高い映像を視聴する場合でも、スムーズに楽しめるためストレスを軽減します。

また、遅延が少なく多くの機器と通信ができることから、生活をより便利にすることが期待されているのです。

5Gと4Gの違いについて

5Gと4Gの違いを、ソフトバンク広報 水上さんにお聞きしたところ、「使ってみると段違いに違う」とのこと。5Gと4Gの違いは、「通信速度」「同時に接続できる数」「遅延する頻度」が挙げられます。

5Gは高速大容量であることから、重たいデータにおいてもサクサクと読み込みができるのが魅力です。もちろん、4Gが遅いわけではありませんが、ソフトバンクを例にすると、5Gは4Gの2倍となる速度を誇りますので操作の快適さは抜群でしょう。

5Gは社会を発展させる可能性を秘めている

5Gはスマートフォンでの快適な操作性に注目を集めていますが、社会を大きく発展させる可能性を秘めているのです。

社会を発展させるキーワードとして、5Gの特徴でもある「高速大容量」「低遅延」「多接続」が関係しています。

まず、5Gによる通信が拡大することで期待されているのがIoTの普及促進です。今では耳にすることも珍しくない車の自動運転が挙げられます。

4Gの速度では成し得ることができなかったことを、5Gの通信速度や低遅延、複数デバイスに接続できるなどを活かせば実現可能です。

これは、ネットワークスライシングという技術により可能となります。ネットワークスライシングとは1つのネットワークを仮想的に分割することで、さまざまな要件に合わせて構築するため最適化を図れるのが特徴。

つまり、この技術を活かすことで、走行中の車の情報をインターネットを介して遠隔操作を行う管制室などと高速で繋げられます。そのため、遠隔操作でブレーキを踏むと車が止まるという自動運転が実現するのです。

そして、低遅延という特徴を活かすと、建設現場などの危険な作業をロボットによって行うことが可能となります。例えば高所の危険な作業を行う際、5Gの高速通信によって遠隔操作がタイムラグなくできるため、感覚的な操作が実現します。

これについては4Gによる通信速度では成し得られないことで、5Gの通信速度と低遅延という特徴があるからこそ可能になるのです。

さらに、高所作業の確認をする際、わざわざ人が現場に向かうのではなく、ドローンを飛ばすことで簡単に確認できます。

今までもドローンを活用して確認する方法は取られていましたが、容量が少ないことから一度回収をして撮影した映像を確認するという流れでした。しかし、5Gでは大容量のデータを送信できること、さらに映像をクリアに撮影できることから、その場で中継映像を確認しながら作業をすることが可能になります。

5Gの速度や提供エリアについて

SoftBank 5G | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンクのイメージ画像

ドコモの場合

ドコモ5Gの通信速度や提供エリアについて、ドコモ広報部の小里さんに伺いました。5Gの通信エリアについては、2020年3月末時点で全国150箇所・500局であり、2021年の3月末には、すべての政令指定都市を含む500都市に拡大する予定です。

また、2022年3月末には2万局までの拡大を予定しており、今後のエリア拡大には期待が寄せられています。小里さんからは、現在ドコモの公式ホームページにて発表されているもの以外は、今後プレスリリースにて発表される情報を確認してほしいとのことです。

そして、気になる速度については2020年3月時点では、下り最大3.4Gbps・上り最大182Mbpsであり、2020年6月以降は下り最大4.1Gbps・上り最大480Mbpsとなります。速度についても、小里さんからは今後のプレスリリースに注目してほしいとのことでした。

auの場合

au5Gの通信速度や提供エリアについて、KDDI広報の大田さんに話しを伺いました。まず、5Gの提供エリアに関しては、2020年3月26日からエリアを限定してサービスが開始されています。

今後の予定を聞いたところ、2022年の3月には基地局を2万局、2023年には5万局まで増やすとのこと。5Gの基地局が増えることで広範囲をカバーでき、あらゆる場所で超高速通信を実現します。

また、5G対応機種については4G LTEエリアでも利用できるため、全国の幅広い地域で高い操作性を可能にしているのが特徴です。5G対応エリアについては、au公式ホームページにて随時情報がアップされていきますので、確認しておきましょう。

そして、au5Gの通信速度は、2020年の3月末時点で受信最大2.8Gbps、もしくは2.1Gbpsと機種により異なると発表されています。送信については最大183Mbpsです。

「受信最大2.8Gbpsの対応機種」

・Galaxy S20 5G SCG01
・Xperia 1 II SOG01
・AQUOS R5G SHG01
・Galaxy S20+ 5G SCG02

「受信最大2.1Gbpsの対応機種」

・ZTE a1 ZTG01

なお、2020年3月末時点では受信最大2.8Gbpsの対応エリアは、埼玉県と広島県の一部エリアです。受信最大2.1Gbpsの対応エリアは今後公開予定となっています。

速度についても通信提供エリアと同様、新たな情報は公式ホームページにて公開していくとのことなので、こちらもチェックしておいてください。

ソフトバンクの場合

ソフトバンク5Gの速度や提供エリアについて、ソフトバンク広報本部 商品広報部の水上さんに話しを聞きました。

まずソフトバンク5Gの通信エリアについて、2020年の3月末時点では東京・大阪・千葉・愛知・石川・広島・福岡の7都府県を皮切りにサービスが開始しています。今後のエリア拡大については、公式ホームページにあるサービスマップにて、更新される情報を確認してほしいとのことです。

そして、ソフトバンク5Gの速度については、最大通信速度(下り)は2.0Gbpsとなります。4Gと比較すると、およそ2倍の通信速度となることから、スムーズな操作が期待できるでしょう。

最大通信速度(下り)は2.0Gbpsというのは、すでにソフトバンクから発売されている5G対応機種である「AQUOS R5G」と「ZTE Axon 10 Pro」の通信速度となります。

5GとWi-Fiの速度について

「ただのオヤジと思われたくない」 5Gサービスの未来と挑戦の軌跡を無線設計のシニアネットワークディレクターが語る - ITをもっと身近に。ソフトバンクニュースのイメージ画像

5Gがいかに速度が速いかは、4Gと比較しておよそ2倍になるということ、そしてソフトバンク広報本部 商品広報部の水上さんからは、「使ってみると、段違いに速度が違うと誰でもわかる」とおっしゃっていることを踏まえ、大きく変わることは容易に想像できます。

では、5GとWi-Fi6はどういった違いがあるのでしょうか。それぞれの違いを知るために比較をしていきましょう。

5GとWi-Fi6の違い
項目 5G Wi-Fi6
最大速度 10~20Gbps(現時点では1~2Gbps程度) 9.6Gbps(現状では約5Gbps)
通信の安定性 安定性が高い 安定性が低い
セキュリティ ・SIM認証のため強度が高い
・ミリ波を使用する場合、敷地や建物外に電波が漏洩しにくい
敷地や建物外に電波が漏洩しやすい
電波到達範囲 1台の基地局で広範囲に到達できる 長距離での通信は不可

通信速度や安定性について

5GとWi-Fi6の通信速度について、5Gは現状では1Gbps~2Gbpsといったところです。しかし、今後さらに速度は速くなり、10Gbps~20Gbpsまで高速化が実現するといわれています。

一方でWi-Fi6ですが、現在約5Gbpsの速度となっており、5Gよりも高速通信を実現しています。しかし、規格上は9.6Gbpsが上限として定められていますので、将来的には5Gよりも速度が劣る結果です。

どのような期間をかけて5Gが進化していくかは未定ではありますが、先を見据えるとWi-Fi6よりも5Gの方が優れた通信速度となることが期待されています。

そして、通信の安定性については5Gは他事業者との干渉を避けることができれば、安定した通信品質であるといわれています。しかし、Wi-Fi6は干渉・混信対策が難しいことから、通信を安定させるのは困難です。

電波到達範囲について

5GやWi-Fi6など、高速通信を可能にすることに加え、どれだけの範囲をカバーできるかは非常に重要です。5Gについては、1台の基地局で広い範囲をカバーできるので、今後さらに基地局が増えることで電波の到達範囲はさらに拡大されます。

しかし、Wi-Fi6は長距離通信ができないため、5Gに比べると広範囲をカバーすることはできません。そのため、さまざまな場所で高速通信を実現するのは、Wi-Fi6よりも5Gということになります。

セキュリティについて

ネットが普及することで便利な世の中になりますが、その反面で情報漏洩などのセキュリティについては重要な問題です。

5GとWi-Fi6のセキュリティを比較すると、まず5Gの場合はSIM認証を行うため強度が高く、ミリ波の場合は敷地や建物外に電波が漏洩しにくいことから、セキュリティ面に優れています。

一方で、Wi-Fi6の場合は敷地や建物の電波が漏洩しやすいため、セキュリティにおいては5Gよりも劣ります。

情報漏洩は大きな問題に発展する可能性を秘めていますので、高速通信でありながらセキュリティにも優れている5Gは、Wi-Fi6に比べて利用しやすいといえるでしょう。

まとめ

5Gはスマートフォンの操作をより快適にするうえで、大いに期待されている通信規格です。4Gよりも速度が速く、かつ大容量で低遅延、多接続可能と圧倒的に優れています。

大手携帯キャリアであるドコモ・au・ソフトバンクでは、それぞれ通信速度や提供エリアなどが異なります。今回は、各企業の広報担当の方に今後の予定も含め取材を行いましたので、ぜひ参考にしてみてください。

また、5Gはスマートフォンの操作だけでなく、車の自動操縦や建設現場など危険なエリアでの作業において、遠隔操作を実現するために重要です。

人々の暮らしを便利にし、さらに社会の発展にも役立つことから、大いに注目は集まるでしょう。

筋トレ大好きマルチライター
記助
大学時代、陸上競技部の副キャプテンを務め、スポーツクラブで働いた経験もあるのでフィットネス関連の話題が得意です。執筆歴は約6年でフィットネス以外にも、さまざまなジャンルにて執筆しています。今までの経験を活かして、価値ある情報を提供できたらと思います。自己ベストは5000m14分58秒、ベンチプレスは100kg。ライティング事業を手がける5リッチ合同会社の専業ライター。

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