カーテンの色選びのコツ教えます!コーディネートの法則と心理効果

黒岩 ヨシコ
公開: 2019-12-18

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おしゃれな柄やデザインが豊富なカーテン。そうそう頻繁に買い替えるものでもないため、購入する際、色選びに苦労した経験がある人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、インテリアショップ店員経験のある筆者が、インテリアの色配分テクニック・色が持つ心理効果・お部屋の用途の3パターンからカーテンの色の選び方を徹底解説しています!


カーテンの色選びは重要!

青い壁の部屋とデスク

カーテンの色は部屋に入ったときにパッと目につきやすく、室内のインテリアイメージを作るのに重要な役割を持っています。

長く使うなら好きな色やデザインにするべきなのか、それとも無難な人気色にするべきなのか。カーテンの色選びに悩むなら、まずは部屋のインテリアをおしゃれに見せるための色使いの法則からチェックしてみましょう!

カーテンの色選び① 色配分・色相環図の法則で選ぶ

カーテンやインテリア以外にも使える、色配分色相関図を使ったおしゃれに見える法則を解説します。

天井・壁・床の色バランスについて

アンティーク家具があるマンションの部屋

一つの部屋は基本的に天井・壁・床の3つの要素で構成されていますが、この3要素の色のバランスがインテリアイメージにも影響します。

おすすめは上にいくほど淡い色を使うバランスのとり方。一般的に人間は色が濃いものほど重厚に感じるため、床に近い位置に濃い色を持ってくると安定感を感じ、天井に淡い色を使うことで開放感を得やすくなります。

カーテンはこの3要素の中では壁にあたるので、床と天井の中間ぐらいの色を選ぶと視覚的にバランスがとれた空間になるというわけです。もちろん好みはありますが、上の方にあまり濃い色を多用すると圧迫感や狭さを感じやすい部屋になってしまうのでおすすめできません。

ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーについて

赤がメインカラーのリビングダイニング

カーテンの色を選ぶために、部屋の3要素の次に知っておきたいのがベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの考え方です。インテリアだけでなくWebデザインなど様々な業界のカラーコーディネートの基本的な考え方なので耳にしたことがある方も多いのでは?

ベースカラー:メインカラー:アクセントカラーが、70%:25%:5%の割合で構成されていると、色にまとまりが生まれおしゃれな部屋に見せることができます。

カーテンはメインカラーに当たるので、もしカーテンの色を先行して決めるならば、ソファやラグなど大きめの家具はカーテンと同じような色を選ぶと良いというわけです。順番が逆の場合は、カーテンの色を大きめの家具に合わせると失敗が無いですよ!

色の組み合わせの決め方については詳しく後述しています。

ベースカラー 70%

部屋の中で最も広い面積を占める基調色のこと。インテリアでは床や壁面、天井の色などを差します。

メインカラー 25%

部屋のメインテーマとなり、インテリアイメージを決めるための色のこと。カーテンはメインカラーに当たります。他にもソファや、ラグ、大型の家具などを差します。

アクセントカラー 5%

メインカラーを引き立てたり、そこだけ強調したい場合などに使われる色。ソファに乗ったクッションや、カーテンのタッセル、家具に飾られている雑貨などを差します。

類似色・反対色・同一色について

お次はカーテンと他のインテリアアイテムの色の組み合わせ方ですが、基本は3パターンです。これもカーテンに限ったことではなく、ファッションコーディネートやデザインにも応用できます。

1 近い色・似たような色である「類似色」で合わせる
2 色相関図で間逆に位置する「反対色」で合わせる
3 同じ色でトーンが異なる「同一色」で合わせる
色相関図

色の関係性を表す色相関図

色が円状にグラデーションされている色相関図は、カラーコーディネートによく使われる色の関係性を表すものです。こちらを使って解説していきます。

1 類似色

「青と水色」「緑と黄緑」など、似ている色同士を類似色と言います。色相関図でいうと二つ隣までの色のことです。

先ほどのベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの組み合わせに類似色を使うと、色同士がぶつからないのでコーディネートしやすいです。見た目にも無難な印象になりますが、赤・オレンジ・黄色などあまり鮮やかな類似色を使うと、組み合わせ自体はまとまりがあっても子どもっぽいイメージになるので注意しましょう。

2 反対色

「青と赤」「紫と緑」など、色相環図で向かい合わせの位置にある正反対の色同士を反対色(補色)と言います。

メインカラーとアクセントカラーに反対色を使うと、メリハリが出てお互いの色がより引き立つ明るい印象になります。ただ、他のパターンと違って色を多用することになるので、カーテンのコーディネートには少し難しいかと思います。その分、おしゃれでスタイリッシュな雰囲気も演出しやすいのが反対色です。

3 同一色

「ショッキングピンクとパステルピンク」「濃い茶色と淡い茶色」など、同じ色でトーンが異なる色同士を同一色と言います。トーンとは、色が持つ彩度や明度のこと。(彩度・明度については詳しく後述しています)

カーテンとインテリアを同一色で組み合わせると、落ち着き大人っぽさを感じさせる効果があります。同じ色を選べばいいので初心者でも取り入れやすく、カーテンの色選びに失敗したくない方にはおすすめですよ!

色のトーン(彩度・明度)について

グレーのソファと落ち着いた家具

カーテンとインテリアの色を組み合わせるときには、色が持つトーン(彩度・明度)が近いものを選ぶのもポイントです。

●色の彩度

色の鮮やかさのこと。彩度が高いとはっきりとしたメリハリのある印象に、彩度が低いとぼんやりとした淡い印象になる。
●色の明度

色の明るさのこと。明度が高いと明るくて派手な印象に、明度が低いと暗くて落ち着いた印象になる。

類似色や反対色のテクニックを使う場合にも、トーンがバラバラだとちぐはぐな印象になってしまいがちです。

特に雑貨や小物も含めて部屋に色を多用しているという方は、カーテンとトーンを揃えるだけでも部屋のコーディネートにまとまりが出て上手くいきやすいですよ。

カーテンの色選び② 色の心理効果で選ぶ

インテリアにおけるカーテンの色選びの基本的な法則が分かったところで、続いては色が持つ心理効果の紹介です。

色が持つ心理効果について

カラフルな家具がある部屋

「色彩心理学」という言葉があるように、色は人の心理状態や体に影響を与えると言われています。

有名な実験で、床、天井、家具やカーテンまで全て赤い部屋と、同じように全てが青い部屋を作り、目隠しをした被験者に入ってもらうというものがあります。すると、赤い部屋に入った場合、心拍数・血圧・体温などが上昇し、青い部屋に入った場合はその逆の現象が見られたということ。

実は、このような色の心理効果は日常的にも使われています。

赤の色が人を興奮させ、それが瞬発力をアップさせるという効用によって、スポーツ界では今まで多くのイメージカラーに赤が使われてきましたが、一方で人が興奮しすぎてミスが増えるというデメリットがあることがわかってきたため、最近では人を冷静にさせて集中しやすいカラーである青い色が多く使われ始めています。

出典:安全JAWSちゃんのハートLetter|自動車総連

このように、人を活動的にさせると言われる赤色と比べ、青色は冷静・集中などの効果があると言われています。

青色照明は人を落ち着かせる効果があり、自殺防止にもつながるとされている。JR東日本では自殺件数の減少などの効果が認められれば、さらに導入を拡大すると説明している。

出典:自殺予防で中央線にも青色のLED照明設置、JR東日本 | 日経 xTECH(クロステック)

JR東日本の一部のホームでは、飛び込み自殺を抑制するための青色LEDがつけられた話も有名です。

少し話がそれてしまいましたが、色が人間にもたらす効果は思ったより大きいことをわかっていただけたでしょうか?カーテンの色の違いで、部屋で過ごす気分も変わるかもしれませんよ!お部屋の中でもカーテンは一年中目に付くものなので、心理効果の面から選んでみるのも手です。

白・アイボリーのイメージ

●白・アイボリー色のカーテンのお部屋イメージ

清潔感・純粋さ・リセット・スタイリッシュ
白・アイボリー色のカーテンのお部屋イメージ

白いカーテンは、お部屋を純真でクリーンなイメージにしてくれます。膨張色といって空間を広く見せる効果もあるので、一人暮らしでワンルームを広く見せたいときなどもおすすめ。

光の反射率が高く、真っ白だと眩しく感じることもあるので、気になる場合は少しくすんだオフオワイトやクリーム色のカーテンを選ぶと良いでしょう。

ベージュ・茶のイメージ

●ベージュ・茶色のカーテンのお部屋イメージ

落ち着き・安心感・親しみ・温かみ
ベージュ・茶色のカーテンのお部屋イメージ

ベージュや茶色などのアースカラーのカーテンは、自然の温かみを連想させ落ち着きのある空間にしてくれます。フローリングやドアなどは木目の茶色であることが多いので、類似色のベージュはどんな部屋にも合わせやすいのが特徴。

優しげな色味が魅力の『ミルクティ』。やや暗めの色ではあるものの、ベージュ系の軽やかさも兼ね備えたカラーです。

出典:あなたの色がきっと見つかる?!【全40色】カーテン色ランキング | カーテンくれないのスタッフブログ

こちらのカーテン専門店の40色人気ランキングでも「5位ミルクティー・8位ビター・9位モカ」と、ベージュ・茶系の色がいくつか上位に食い込んでいる人気色です!

グレー・黒のイメージ

●グレー・黒のカーテンのお部屋イメージ

クール・モダン・生活感が無い・緊張感
グレー・黒のカーテンのお部屋イメージ

グレーや黒のカーテンはクールでモダンなインテリアを演出してくれます。特に男の人に人気が高い黒は、高級感を出すことができる一方で、多用しすぎると緊張感や閉鎖感を高めてしまうデメリットも。カーテンの色として選ぶ場合には面積に注意しましょう。

グレーはトーンによっても大分イメージが変わります。濃いグレーの場合黒いカーテンと同様ですが、彩度が低くほんのり色が付いたぐらいのグレーなら刺激が和らぎます。黒よりは重たくなく、ベージュよりはモダンで、合わせやすいのでおすすめ。

緑のイメージ

●緑色のカーテンのお部屋イメージ

安らぎ・安定感・癒し・調和
緑色のカーテンのお部屋イメージ

緑色のカーテンは平常心を取り戻しリラックスさせる効果があります。彩度が高い鮮やかな緑色は自然の植物を連想させることから若々しさやフレッシュさを、彩度が低いくすんだような黄緑色なら安心感や癒しを感じるでしょう。

緑はインテリアアイテムの中でも人気カラーなので、緑のカーテンも色数やデザインが豊富なお店が多いです。部屋に合うものやお気に入りを見つけやすいのもメリットですね。

青のイメージ

●青のカーテンのお部屋イメージ

冷静・集中できる・誠実さ・清涼感
青のカーテンのお部屋イメージ

海と空の色である青は、清涼感があり知的な印象の爽やかなカラー。副交感神経に働きかけ精神を沈静させる効果があるため、冷静に考えごとをしたり、集中したい部屋にぴったりなのが青いカーテンです。

体温を下げる青は視覚的にも寒々しくなりがちなので、冬場は温かみを感じる色と組み合わせるなど使い方を工夫しましょう。

赤・ピンクのイメージ

●赤・ピンク色のカーテンのお部屋イメージ

活動的・温かみ・興奮・意欲的
赤・ピンク色のカーテンのお部屋イメージ

エネルギーの色である赤は、情熱や興奮を感じさせる元気なカラーです。赤いカーテンは血圧を上昇させ、活動的な気持ちにしてくれます。交換神経を刺激する色なので、食欲増進やうつ病にも効果があると言われています。ただ、興奮作用があるので、落ち着きたい空間では避けたほうがベターでしょう。

赤よりも優しいイメージのピンクは、女性らしい温かみを印象づけたい部屋にぴったりの色です。よく、「寝室をピンクのカーテンにすると恋愛の運気が上がる」なんて言われるように、幸せや女性らしさの象徴カラーと言われています。

カーテンの色選び③ 部屋の用途で選ぶ

最後は、部屋ごとにおすすめのカーテン色をご紹介します!①②の選び方テクニックを上手に使っているSNSの実例画像もぜひ参考にしてみて下さい。

リビング・ダイニング

リビング・ダイニングは家族やお客さんが集まる共用スペースなので、個性的な色よりもベーシックな色の方が好まれます。

白・ベージュ・グレー・淡いグリーン・淡いブルーなどが定番人気のカーテン色なので、このなかから部屋に合うものを選べばまず間違いありません。

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☺︎︎︎︎ ・ こんばんは☺︎︎︎︎ ・ カーテン。 こだわったところはふたつ。 ・天井付け ・2倍ヒダ リビングは一番長く過ごすところであり 来客もこちらへ通すので こだわりました\\(◡̈)/♥︎ ・ カーテンレールを天井付けにしたのは 窓や空間を大きく見せたかったことと レールにホコリが付きにくくしたかったことと 見栄えも格好いいと思ったから。 ・ どうしても天井付けにしたかったので 大工さんにカーテンレール用の下地も入れてもらいました。 風にふわりふわりとなびくカーテンが好きなので 2倍ヒダにしてボリュームも出しました。 ・ これからの季節、空調を止めたら窓を開けて カーテンが揺れる様子を堪能したいです☺︎︎︎︎♡ ・ タッセルは付属のシンプルなものでしたが 最近ロープタイプにかえてみました。 どっちがいいかな🤔?? 可愛くなりすぎかなぁ? ・ インテリアって難しい…… ・ ☺︎︎︎︎ ・ #マイホーム #マイホーム記録 #マイホーム完成 #リビング #リビングカーテン #カーテン #オーダーカーテン #カーテンレール #カーテンタッセル #インテリア #インテリア小物 #room1 #ルームワン #ニトリ #ニトリ購入品 #グレージュインテリア #グレー #グレーインテリア #グレージュ #桧家住宅 #テレビ台 #テレビボード #IKEA #ベストー

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こちらはソファとカーテンの色をグレーで合わせたリビング。グレーのカーテンはモノトーンインテリアやシンプルインテリアにはとてもマッチする色です。

ポイントはグレーのトーンを変えているところと、壁やテレビボード、天井が全て白というところ。類似色でもあり、トーンが違う同一色でもあるという、まとまりがあるおしゃれなコーディネートになっています。

家具も床の色もカーテンも白という、洗練されたリビングダイニング。最近流行りのフレンチシックやシャビーインテリアには、一番合わせやすいのが白いカーテンです。

ところどころアクセントカラーにグレーやシルバーを使っているので、ぼんやりした印象にならずにおしゃれに見える上級テクニックです。

ナチュラルな雰囲気が落ち着くリビングは、ブラウン・ベージュ・グリーンのアースカラーでまとまっています。くすんだ緑色のカーテンは、カフェオレ色っぽいラグやクッションとも良く合いますね。

寝室

一日の疲れを取り、リラックスしたい寝室。やはり淡いトーンの落ち着いた色が王道かと思いきや、プライベート空間ということもあり、柄物など自分の好みを優先したカーテンを付けている方も多いようです。

ベッドリネンとカーテンの色を揃えた寝室。白をベースに、淡いブルーや光沢感のある柄が高級感を醸し出しています。タッセルを使ってカーテンの面積を調整し、色の配分のバランスをとっているところはぜひマネしたいワザです。

メンズライクな雑貨にネイビーのシーツ、リーフがデザインされたグレーのカーテンを合わせたブルックリン風コーディネート。

色数は多いですが、トーンが合っているのでごちゃついて見えません。観葉植物や間接照明もアクセントになったかっこいい寝室です。

書斎・勉強部屋

書斎や勉強部屋のカーテンはやはり集中力を高める青系が鉄板人気です。ネイビーや青みがかったグレーを選ぶ人が多いですが、近ごろはオフィスのような機能性カーテンも人気。

書斎兼お父さんの部屋というこちら。濃いネイビーのカーテンは落ち着いていて男性的、書斎にはぴったりな色です。黒とネイビーがメインですが、デスクがナチュラルカラーのため暗くなりすぎていないコーディネートです。

まるで事務所のような書斎のインテリアにチョイスされているのは、ウッドのブラインドカーテン。全体的に色もモノも少ないのでスッキリした印象ですが、黒をポイント使いしているためインテリアが締まりおしゃれです。

子供部屋

子供部屋のカーテンには、鮮やかで温かみのある色が良く合います。柄物も人気で、赤やオレンジなどの原色は無地ではなくデザインに取り入れるのがおすすめ。子どもと一緒に好きなものを選ぶのも楽しそうですね。

破れてしまって買い替えたというこちらは、三角のフラッグ柄が可愛らしいカラフルな色のカーテン。子供部屋のインテリアともマッチしています。小さい子どもがいる場合、汚れやほつれは日常茶飯事なんていうケースも多いので、コスパの良さも考慮した方が良さそうですね。

月と星の柄が入ったレースのカーテンと、ツートーンカラーのドレープカーテンのコーディネート。ドレープカーテンを閉めれば柄が隠れるので、子どもが成長しても使えそうですね。落ち着いたブルーとベージュが壁の色ともお似合いのおしゃれな子供部屋です。

まとめ

カーテンの色の選び方について、インテリアの色配分の法則や色が持つ心理効果などについてまとめてご紹介しました。カーテンの色選びに悩んでいる方は参考にしてみてくださいね。

ライター/Webデザイナー
黒岩 ヨシコ
インテリアショップ&カフェバー店員経験を活かした多ジャンルライター。兼、フリーランスWebデザイナー。インテリア・食べ物・植物には凝り性。たくさんの動物と共に育った千葉の田舎民です。

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