【園芸専門店監修】初心者におすすめな多肉植物の種類と品種10選

matsumura
公開: 2020-01-15

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ぷっくりとした愛らしいフォルムでインテリアとして人気の高い多肉植物。

色や形がユニークで手のひらサイズから大きな鉢で育つものまで種類もたくさんありますが、植物なので育て方や選び方が難しいことも。
筆者もいくつか多肉植物を枯らしてしまった経験がありますが、専門家のアドバイスのもと、初心者でも育てやすい丈夫な品種を選ぶことで育て続けられている鉢もあります。
今回はこれから初めて多肉植物を飾って育ててみたいと思う人に向けて、園芸専門店による監修の元、初心者でも気軽に始められる多肉植物を中心にご紹介します。


記事を監修したのは都内最大級規模の園芸専門店

監修協力
  • プロトリーフ ガーデンアイランド玉川店
  • 店長 佐藤健太さん

  • 感度の高い植物を揃える都内最大級の園芸店

  • 東京都立園芸高等学校を卒業。プロトリーフに入社し商品開発部などを経て、現在はプロトリーフ ガーデンアイランド玉川店の店長として接客だけでなくガーデニングや植物に関するワークショップやイベントも企画・実施しています。

「プロトリーフ」は二子玉川エリアにある都内でも最大級の規模の園芸店です。自然と地球環境を意識した植物や園芸用品を多彩なラインアップで展開しています。
園芸に関する専門的な知識を提供しながら、訪れた人が自分らしいガーデニングライフを実現できるような商品提案をしているお店です。

プロトリーフ  ガーデンアイランド玉川店

東京都内にありながらも広い店内に多肉植物からサボテン、観葉植物まで幅広く取り扱っている「プロトリーフ」。
多肉植物ならエケベリアや塊根植物(コーデックス)を通年で取り扱っていて、特に寒さに耐性のある品種が揃っています。都市部は暖冬傾向にあるので、耐寒性があれば年間を通して戸外で育てられる品種もあるそう。

プロトリーフ ガーデンアイランド玉川店の店長である佐藤 健太さんが多肉植物に感じる魅力は『形』だといいます。
「一般的な草花と違い、多肉植物はそれぞれが原産地の環境にあわせて特殊な形に進化しています。お店ではエケベリアやセダム類が初心者を中心に人気がありますが、塊根植物やユーフォルビアといったユニークな形の多肉植物が最近のトレンドだと思います。」

佐藤さんが日々の接客で感じる多肉植物を育てる際に陥りやすい失敗は2つ
・水やり…かわいがりすぎて水をあげすぎてしまう
・場所…日照が少ない場所に置いて間延びさせてしまう
植物の状態をよく観察して、『植物の環境にあわせた管理』をすることがポイント。

上記を踏まえて、佐藤さんが多肉植物の基本情報を監修しました。

多肉植物とは

多肉植物は乾燥地帯で育つ種類が多く、その茎や葉に水を貯えていることから多肉質と呼ばれる厚みのある形が特徴です。
サボテンのようにトゲがつく物も少なく、水やりの回数が少ないことから、インテリアグリーンとしても楽しむことができます。
比較的丈夫で育てやすい植物ですが、育て方を間違えると病気になったり、育ちすぎて形が崩れてしまうこともあります。

まずは多肉植物をうまく育てるポイントを確認しましょう。

多肉植物には種類によって生長時期が異なります。大きく分けて「夏型」「冬型」「春秋型」の3つにわかれていて、生長時期の少し前に購入するのがおすすめです。例えば、「冬型」なら秋の終わりごろがいいとされています。

水やりの回数や方法

ほとんどの種類で1月に1回〜2回程度の水やりで十分ですが、水やりを忘れると枯れてしまうこともあります。しかし、水をあげすぎると根腐れの原因になるので注意が必要です。
季節によっても水やりの仕方が異なります。多くの種類は夏の暑さで株が腐らないよう夕方以降に水やりをし、冬は休眠期なので春になるまで水をあげないほうがよいでしょう。
但し、品種や管理する環境よって水やり方法は変わるので、購入時にお店や説明書などで確認しましょう。

多肉植物に適した土の選び方

園芸店やホームセンターなどで「多肉植物専用」と書かれた土を購入しましょう。多肉植物に向いた土は水はけがよく、根腐れしづらい土などがブレンドされています。

育てやすい置き場所

日当たりがよく風通しのいい場所がおすすめです。しかし、暑さに弱い品種を夏の日差しの下に置いておくと弱ってしまうこともあります。
室内に置く場合はできるだけ日当たりが良く風通しの良い場所に置くか、週に数回は半日ほど日光にあててあげましょう。

初心者にも育てやすいおすすめの多肉植物5選

エケベリア属
  • エケベリア 桃太郎

  • 646円
  • 葉先が赤く色づいた姿が可愛らしい

  • 春になると株の脇から花芽が伸びてきて釣鐘型の小さな花が咲きます。ゆっくりと生長するタイプで、株全体が大きくなります。

エケベリア属はどの品種も比較的丈夫で育てやすい種類で、鮮やかな葉が重なった姿が可愛らしい形が特徴です。
春秋型で、日によく当たると葉が赤く色づき、暖かくなると小さな花が咲きます。

こちらはエケベリア属の桃太郎(ももたろう)という品種で、春秋型で春と秋によく生長しますが、真夏と真冬は休眠します。
真夏の直射日光は避けて、春と秋は日当たりがよく雨の当たらない風通しの良い場所に置きましょう。室内に置く場合は日当たりのよい場所に置いてください。
水やりは春と秋にしっかりと与えて、休眠期には土が乾いてから水やりをします。

クラッスラ属
  • クラッスラ・火祭り

  • 2,280円
  • 気温が下がってくると赤く紅葉する多肉植物

  • 夏は葉っぱがグリーンですが、気温が下がって寒くなってくると葉が赤く色づいてきます。秋になると茎の先に小さな白い花がみっしりと咲きます。

クラッスラ属は種類が多彩で色も形も品種によって異なりますが、どれも小さくてかわいらしい花を咲かせます。
上に伸びるタイプの品種が多く、中でも数珠のように垂直に伸びて生長する種類が人気です。

火祭り(ヒマツリ)はクラッスラ属の代表的な品種で、名前の通り秋の紅葉時に赤く燃えるような葉が特徴的です。
花がつきやすく育てやすいですが、できるだけ生育を抑えると赤く染まった紅葉を長期間楽しむことができます。
日光を好み暑さには強いですが寒さに弱いので冬の間は気温が下がらない場所に置きましょう。日をしっかりとあてることで、紅葉の色づきがよくなります。
多湿に弱いので水やりは控えめに。
シンプルなキューブ型陶器ポットに入っているのでインテリアとしても飾りやすいです。

クラッスラ属
  • クラッスラ 金のなる木 7.5cmポット

  • 340円
  • 厚みのある丸い葉っぱが硬化に似ている

  • 乾燥や寒さに強く丈夫な多肉植物で比較的育てやすいことから人気の品種です。ザラつきのある緑色の葉の外側が赤く色づきます。

金のなる木は別名「花月(かげつ)」として市場に多く流通しています。英語では葉っぱがコインの形に似ていることから「Doller Plant」と呼ばれていて、日本で金のなる木として有名になったというエピソードも。
大きく生長すると茎が伸びて観葉植物のようになるので、育てやすさとグリーンのボリューム感から人気があります。花が咲く種類と咲かない種類があります。
乾燥に強いものの湿度に弱いので、日光のよく当たる風通しの良い場所で土を乾燥気味にしましょう。暖かい場所を好むので気温が下がったら屋内に入れてください。

クラッスラ属
  • クラッスラ 舞乙女 9cmポット

  • 646円
  • 数珠のように葉っぱが積み上がっていくタワー型多肉植物

  • 小さな三角形のぷっくりとした葉っぱが交互に増えていき上に伸びていきます。気温が下がると葉の端が赤く紅葉します。

舞乙女(まいおとめ)は全体的な小ぶりな種類です。丸みのある肉厚な葉がみっしりと棒状に積み重なって垂直に伸びていきます。
葉っぱは褐色がかった緑色で、秋になると花茎が伸びて白い小さな花をたくさん咲かせます。
春秋型で春と秋に生長しますが、蒸し暑さに弱いので夏は明るい日陰に置くとよいでしょう。

セダム属
  • 虹の玉 セダム

  • 税込み2,680円
  • 多肉植物を代表する品種

  • 丸みのある小さな葉が連なっていて、季節や管理の仕方で葉の色がグリーンや赤に変化する、見ていて楽しい多肉植物です。

セダム属はどれも小さめに育つ品種で、その種類の多様さが特徴です。
小ぶりであることや品種によって色合いも形も異なることから、寄せ植えの間を埋めるために使わることがあります。
育てやすい性質ながら色や形が様々で扱いやすいので、初めて多肉植物を育てる人にもおすすめです。

セダム属の虹の玉(にじのたま)は多肉植物の中でも長年人気がある品種です。
10cmほどの茎に小さなプリッとした葉がたくさんつき、気温が下がってくると葉が赤く色づいてきれいです。初夏になると星型の黄色い花が咲きます。
成長が緩やかで暑さも寒さにも強く、とても管理しやすい品種です。日当たりのよい風通しのある屋外か、室内なら明るい場所で育ててください。

慣れてきたら挑戦したい!人気の多肉植物5選

パキフィツム属
  • パキフィツム 月美人 9cmポット

  • 646円
  • ぷっくりとした丸くて厚みのある葉が愛らしい

  • 表面にうっすらと白い粉を帯びた薄赤紫色の肉厚な葉が特徴の多肉植物です。春に花茎を伸ばして薄いピンク色の花を咲かせます。

パキフィツム属の多肉植物はコロンとした形の厚みのあるかわいらしい葉で人気がありますが、他の種類に比べて育てる際に注意が必要です。
寒さにも暑さにも弱い性質があり、日が当たる風通しの良い場所を好みます。雨が続いたり湿度が高いと葉が割れることがあります。

パキフィツム属の月美人(つきびじん)は肉厚な赤紫色の葉っぱがみっちりとついた姿が特徴的な品種です。
日光を好む性質があるので秋によく日に当ててあげると葉の色が濃くなります。
春秋型で日照不足や水の与えすぎで葉が落ちやすくなるので注意が必要です。冬と夏の管理が難しいので、多肉植物の生育に慣れてきたら挑戦したい品種です。

センペルビウム属
  • ガゼル センペルビウム属 9cmポット

  • 500円
  • 白い毛で覆われた鮮やかな緑色と紅色の葉が個性的

  • 白い細い毛で覆われているユニークな品種。球状の株が増えて群生していくので、多肉植物の中でもふんわりころころした優しい印象になります。

センペルビウム属はバラのように葉が重なりあった形が特徴的で、葉がみっしりと蜜に生えてくるのでボリューム感があります。
サイズも多彩で品種によって小ぶりなものから、直径15cm以上に育つものもあります。湿度が高すぎると根が腐ってしまうことがあるので、水分管理に注意が必要です。

ガゼルは春秋型で、センペルビウム属の中でも強い性質を持っているので比較的育てやすい品種です。
葉の先端から糸が結んだようになり、中心部は白い糸で覆われます。外側の葉は先端が赤みがあり、寒い外気に触れると赤みがより濃くなります。

カランコエ属(リュウキュウベンケイ属)
  • カランコエ 月兎耳錦 7.5cmポット

  • 1,706円
  • うさぎの耳のような形の葉っぱに黒の斑点がアクセント

  • 縦長に伸びた葉っぱや茎に産毛がみっしりと生えていて、うさぎのようなモフモフとした質感が特徴です。葉先には黒っぽい斑点模様がついています。

カランコエ属は乾燥に強い品種が多く、比較的手間のかからない多肉植物です。
多肉らしいぷっくりとした葉の種類だけでなく、カラフルな花をつける種類や、葉の厚みがなく観葉植物のように鑑賞できる品種もあります。

カランコエ属の月兎耳(つきとじ)は夏型の丈夫な品種で育てやすいとされています。
人気があり一般的に流通されている品種なので園芸店やホームセンターでも手に入りやすいです。
日光を好むので一年中日当たりの良い場所に置いておきます。日照不足や空気が動かない場所においておくと葉がへたって色が変わってしまいます。
株が大きく育ってくると花茎が伸びてきて花を咲かせることがあります。

ハオルチア属
  • 遊恵盆栽
  • ハオルチア オブツーサ

  • 990円
  • 葉先が半透明で水分が透けて見える変わり種

  • 葉の先端が透けて中の水分がキラキラと光って美しいことから、ここ数年で一気に人気が高まっている品種です。

ハオルチア属は小さな葉がバラの花びら状に広がっていく手のひらサイズの多肉植物です。
同じハオルチア属でも葉が硬くて尖った形が特徴的な「硬葉系」と、葉が柔らかくて葉が透けている「軟葉系」があります。

軟葉系のオブツーサは春秋型でハオルチアの中でも丈夫な品種ですが、暑さにも寒さにも強くないので夏や冬は温度管理のしやすい場所に置いてあげましょう。
葉の水分のバランスを取るのが難しく水やりに注意が必要なので、多肉植物に慣れてきたら育ててみるといいでしょう。

ハオルチア属
  • 遊恵盆栽
  • ハオルチア 十二の巻 幅10cm

  • 990円
  • ゼブラ模様の尖った葉が特徴的

  • 先の尖った鋭角な形をした細長い葉に白い縞模様がユニーク。シマシマがおしゃれなのでインテリアとして置きたい品種です。

ハオルチアの硬葉系を代表する品種、十二の巻(じゅうにのまき)はスタイリッシュな見た目で、インテリアショップなどでも見かけるほど流通量が多いです。
縞模様は個体差があり白い帯状の部分が太かったり細かったり、水玉のようになっているものもあります。
細長い葉が密に重なっていて、春から夏にかけて長い花茎が伸びてきてベルのような形の小さな白い花を咲かせます。
春秋型で直射日光が苦手なので日陰で風通しの良い場所に置きましょう。

まとめ

多肉植物は比較的育てやすいグリーンとして人気ですが、種類が多い上に、品種によって好む環境や性質が異なります。
今回は数ある品種の中から園芸専門店の監修のもと、初心者でも育てやすい多肉植物を中心に紹介しました。

どの品種も基本的な性質や特徴は共通していますが、植物は個体差があるので色柄、形、大きさは鉢それぞれ。
手に取った鉢は自分だけの世界に一つだけの一点物ですので、お気に入りの空間に置いて多肉植物のある癒やしの時間を楽しんでみてください。

マーケター/ライター
matsumura
インテリア会社や駅ナカ商業施設のマーケティングを経験後、5年間シンガポールで現地メディアの編集に従事。日本へ帰国してからはフリーランスのマーケター&ライターとして活動しながら、事業会社での経験を活かしモノ系取材記事を中心に執筆中。趣味は旅行で、海外22カ国53都市を訪れ、国内も離島や僻地を中心に巡っています。

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