Amazonの高コスパタブレット、FireHD8が税込み8,980円の手頃な価格で人気を集めています。ただ「Amazonのサービスを利用するための端末」というイメージから、大丈夫かな？使いにくくないかな？と感じる人も多いはず。そこで使い勝手や注意点を、実際に使ってレビューしていきます。

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FireHD8のスペック

　本体は長さ21.4cm×幅12.8cm×厚さ0.97cm。
　手に取ると、縦に持っても横に持っても、手の中で収まりのよいサイズ感です。

　いろいろなものと並べると、こんな感じ。文庫本よりも縦に長く、コートのポケットなどに入れるのは難しい大きさ。ですが、バッグなら女性用の小ぶりなものにでも入ります。

　Amazonが販売中のFire7、FireHD8、FireHD10の３機種で比べてみたいと思います。3機種は画面サイズが7インチ、8インチ、10.1インチと異なります。

　3機種の中でも、FireHD8の特徴は「バランスの良さ」です。
　重さを計ってみるとカタログ値より少し軽い347g。薄めの文庫本2冊分くらいで、バッグに入れて気軽に持ち運べる重さです。

　解像度は1280 x 800あり、小説やビジネス本が快適に読めます。マンガが実際のコミック本と同じサイズ感で読めるのもポイントです。

　デュアルステレオスピーカーを搭載し、動画やゲームにも小型のFire7より迫力が。幅広いエンターテイメントを、どれもソツなく楽しむことができます。

　ちなみにFire7は、FireHD8より縦横が1～2cm短く、もっともコンパクト。上着のポケットにも入り、音楽プレーヤーのような使い方ができるモデルです。スピーカーがモノラルなど、FireHD8より機能が抑えてある部分もあります。

　FireHD10は長さ26.2cm、幅15.9cmで、家の中で楽しむのが中心になりそうな大きさ。解像度1920 x 1200の大画面でコンテンツを楽しめる最上位機種です。

　Fire HD8は家の中でも外でも、読書や動画、ゲームをオールジャンルに楽しみたい人におすすめ。使いやすい性能を持ちながら税込み8,980円、セール時には5千円台になることもある高コスパが魅力だと感じます。

　一方、音楽プレーヤーのように使いたいなど携帯性を重視したい人には、Fire7がおすすめ。自宅などでさらに大画面で動画やゲームを楽しみたいならFireHD10がおすすめです。

ウェブとマイクラの速さは

　ただ、Amazon端末は全体的に低価格なだけに、性能面は満足できるのでしょうか。

　定番アプリで計測してみると、Fire7とFireHD8は同じ程度のスコアです。
　最上位機種のHD10が飛びぬけて性能がいいですね。
　CPU性能はGeekBench3のマルチコアスコア、グラフィックはBASE MARKによる測定です。

　しかしスコアだけではきちんと動くのかよく分かりません。
　実際に3機種を並べて、比較してみました。短く動画にまとめました。

　ウェブ表示の速さは、性能が突出しているFIreHD10よりは遅れます。
　しかし単体で使えば、遅いとは感じないレベルです。
　音楽や動画視聴ももちろんスムーズ。

　人気ゲーム「マインクラフト」を起動してもFireHD8では普通に遊べます。画面が小さいFire7だとやや視野が狭く感じられますが、FireHD8では不便に感じないレベル。一方、動作速度についてはFireHD10では常にサクサク動くのですが、FireHD8では歩いていると時々描画がカクつくことがありました。

　携帯性の高さか、サクサクさか。ゲーム好きの人は自宅ではテレビやパソコンの大画面で、外出先ではFireHD8でという使い分けもできます。

待望のアレクサ対応！ShowモードもOK

　今年8月から、音声サービスのAlexa（アレクサ）にFireHD8が対応したことはビッグニュースでした。

　これで本体をタップしなくても、話しかけるだけでAlexaが反応する「ハンズフリーモード」が使えるようになりました。

　私の家でも、5歳の娘がAlexaがうたうオリジナルソングを気に入り、「テクノロジーの歌をうたって」「ゴーゴーソングをうたって」とよくねだっています。呼びかけて音楽再生したり、天気予報をきいたり、ぐっと便利になります。

　据え置きして常に天気や時刻を表示させる「Showモード」にも対応しているので、ディスプレイ付きスマートスピーカーのEcho Showのような使い方もできます。HD8とHD10は以下の写真のようなShowモードに切り替えられます。Fire7はShowモードに対応していません。

バッテリーもちは最大10時間

　Amazonの発表によるとFire HD8のバッテリーもちは最大10時間。
　一方、Fire7は最大7時間、Fire HD 10は最大12時間となっています。

　またバッテリー空からフル充電までの時間を計ってみたところ、FireHD8は4時間43分で充電できました。Fire7はバッテリーもちが短い分、3時間9分で充電が完了。HD10は3時間50分でした。

　HD10がバッテリーもちの割に3時間50分と短時間でフル充電できるのは、最大9Wのアダプターが付属しているからです。Fire HD8のACアダプターは小型の代わりに最大5Wまでの出力です。このあたりも携帯性をとるか、バッテリーもちや充電スピードをとるか、商品選びのポイントだと思います。

　Fire HD8を測定器で調べてみると、確かに5W前後で給電されていました。

YouTubeやLINE使える？

　AmazonFireタブレットの大きな特徴が、Amazonのサービスと一体化していることです。
　ホーム画面に本、ビデオ、ゲームなどのメニューが並び、購入から視聴まで一台で完結できます。

　ただ「GooglePlayが入っていない」という注意点があります。
　Amazon独自のアプリストアを使うのですが、入っていない人気アプリがあるのです。

　たとえばGoogleの公式アプリは使えません。
　しかし代わりの手段はあり、YouTubeはWebで見れるほか、Google以外から出ている視聴アプリが使えます。GmailやGoogleカレンダーはアマゾンのアプリで同期して、見ることができます。

　LINEやポケモンGO、FGOなどは代替アプリが見当たりません。こうしたアプリを使うには、普段持っているスマホなどでカバーする必要があります。

　代表的なアプリの有無をまとめましたのでご覧ください。

MicroSDカードで容量増強

　FireHD8には内部容量16GB（8,980円）と32GB（10,980円）の2モデルがあります。16GBの違いで2,000円の価格差を、大きいとみるか、小さいとみるか。

　iPadなどとの違いは、MicroSDカードに対応していてデータ容量を増やせることです。本体の側面のふたを開くと、MicroSDカードスロットが出てきます。
　FireHD8は最大400GBまで追加可能なので、まず容量には困りません。

　Amazonでは32GBのmicroSDカードが1,000円弱、128GBが3,000円弱で買えるためmicroSDカードで増量したほうがお得です。

便利な使い方を紹介

キッズモデル、FreeTime楽しむならお得

　FireHD8には、子ども向けの「キッズモデル」が用意されています。

　本体（32GB）にキッズ向け保護カバー、2年間の故障無償対応、1年間のAmazon FreeTime Unlimitedがついてきます。
　通常本体（32GB）と比べ4,000円アップの税込み14,980円、16GBの本体と比べると6,000円アップ。

　Amazon FreeTime Unlimitedは子供むけの書籍やビデオ、学習用アプリなど数千点のキッズコンテンツが楽しめるサービスです。プライム会員だと本来月額480円、1年間だと5,760円相当なので、このサービスを活用するだけでほぼ元は取れる計算です。

　Fireタブレットは、一台を親子で使い分けるための機能がとても充実しています。
　私も最初みたとき「こんなに細かく設定できるんだ」と驚きました。

　子どものためにデザインされたホーム画面が用意され、親のホーム画面にはパスコードで入れないようにできます。
　１日の使用時間に制限をかけたり、夜間は使用不可にすることも。

　機能を制限するだけでなく、子どもが学習コンテンツを進める目標を決めたりと多彩な設定が可能です。

スクリーンショットの撮り方

　ネットでの情報ニーズを調べると、メモ代わりに役立つFireHD8のスクリーンショット機能を探している人が多くいます。

　スクショをとりたい画面を表示したら、本体上の電源ボタンと音量を下げるボタンを同時押しします。
　三つ並んでいるボタンのうち、両端を押すと覚えてください。

　少しコツが必要で、二つのボタンを同時に押し込むのがポイント。すぐに反応して、撮れたスクリーンショットが縮小表示されます。

　画像はドキュメントアプリで「ローカルストレージ」→「Pictures」→「Screenshots」とフォルダを進むと保存されているほか、Amazon Photosのアプリでも閲覧できます。

初期化する方法は

　FireHD8本体の初期化方法を調べている人もネットに多くいました。
　こちらは設定アプリを開き、画面下方にある「デバイスオプション」をクリック。

　その先の画面にある「工場出荷時の設定にリセット」を押すと初期化できます。
　アカウント情報やダウンロードコンテンツがFire HD8内部から削除されるので、よく確認のうえご使用を。

　さて今回はAmazonの高コスパ端末FireHD8にスポットを当てて紹介してきました。
　注意点はあるものの、読書にもゲームにも、家の中でも外でも使いやすいオールラウンドな便利端末です。

　Amazonが展開している3機種にはそれぞれ特徴があります。
　ライフスタイルにあった一台を選んでください。

おすすめのカバーはこれ

　最後に本体購入時に悩みがちな、保護カバーや保護フィルムのおすすめ商品をご紹介します。

　Fire HD 8は外にも持ち出しやすいサイズなので、がっちり守れる保護シートがあると安心です。

　安心のAmazonの純正カバーは、自在に立てられる利便性がうれしい。もちろん各モデル用があります。

レビュー

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