〈プロのレビュー〉キヤノンレンズ「70-200 f2.8」を使ってみた

南谷 有美
公開: 2019-10-16

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Canonユーザー憧れの白レンズ。手は出せないけど、気になるという方も多いかと思います。今回は、プロカメラマンである筆者がCanon 70-200 f2.8のレンズの仕様や使い方についてご紹介します。

PICK UP!
  • キヤノン
  • Canon EF 70-200mm F2.8L IS III USM

  • 税込み258,000円(Amazon)
  • 圧倒的な描写力が魅力のズームレンズ


Canon 70-200 f2.8の仕様

Canon 70-200 f2.8のレンズは、3つ存在します。

〈編集部より〉この記事は2019年に執筆しました。なお、記事中の商品の価格は更新日現在のものです。
  • 2018年発売 Canon EF70-200mm F2.8L IS ⅲ usm
  • 2010年発売 Canon EF70-200mm F2.8L IS ii usm 
  • 1995年発売 Canon EF 70-200mm F2.8 L usm 

今回は、「Canon EF 70-200mm F2.8 L usm」についてご紹介します。

24年前に発売されたCanon純正のレンズですが、描写力・ズーム力は最新機種と比べてもほとんど劣ることがないので、様々な撮影シーンで活用することができます。機能の中で手ぶれ補正が心配されがちですが、三脚などでしっかり固定して使用すれば問題ないです。初心者の方にもおすすめのレンズです。

私はこちらのレンズを5年前に購入し、今も現役で使用しています。下の写真のような立派なレンズケースも付いてきます。レンズにケースが付いているという商品は、なかなかないのではと思います。

 レンズケース写真

撮影:ライター南谷有美

レンズに目を向けてみると、その迫力に驚かれる方も多いのではないでしょうか。私の持っているCanon 標準ズームレンズ EF24-105mmと比べてみると、この大きさの違いです。

レンズの比較写真

撮影:ライター南谷有美

実際に私が普段使っているCanon 5D mark ⅲにつけてみると、このような感じです。

 レンズ装着写真

撮影:ライター南谷有美

すごい迫力です。ちなみに、ブライダルの撮影の際は、Canon EF24-105mmレンズをつけたカメラを首に下げ、Canon EF 70-200mmレンズをつけたカメラを肩にかけて臨みます。さらに各カメラにストロボもプラスされるので、相当な重量のものを抱えて撮影をしています。

f2.8とf4の違い

前項で紹介したレンズ表をみると、70-200のレンズはf2.8とf4に分類されています。f2.8とf4は、どんな違いがあるのでしょうか。
F値とは、レンズの明るさを示す指標として用いられており、 F値が小さいほどレンズは明るく、シャッター速度を速くすることができます。わかりやすくいうと、機能という面では、f2.8の方がf4のスペックを上回るということになります。しかし同時に、f2.8は重量が重く、値段も高くなってしまうという傾向が強いです。実用性という面でみると、f4の方がf2.8よりも上回るということになります。
つまり、機能性を求めるのであればCanon EF 70-200mm f2.8を、実用性を求めるのであればCanon EF 70-200mm f4を購入すると良いでしょう。

実際に撮ってみた。白レンズの魅力

現役カメラマンである筆者が、Canon EF 70-200mm F2.8 L usmのレンズを使って様々な場面で撮影してみました。

ポートレート作例1

撮影:ライター南谷有美

ポートレートを撮りました。
このレンズの魅力の一つである、奥行き。それを最大限に活かすために、背景がスッキリとしているところを選ぶことがポイントです。F値は開放(f2.8)、焦点距離を望遠(200mm)にすることで、人物が際立つ1枚に仕上がりました。

ポートレート作例2

撮影:ライター南谷有美

こちらもポートレートです。
子どもが一番高い位置になる直前で、シャッターをきりました。連写機能も優れており、動きのある写真も難なく撮ることができます。

ポートレート作例3

撮影:ライター南谷有美

続いては、ポートレートの番外編です。
スマホにピントをあて、後ろの人がボケるように設定して撮影しました。画角が狭いので、このような画作りもすることができます。

風景作例

撮影:ライター南谷有美

次は、風景写真です。
手前の桜にピントをあて、背景がボケるように設定して撮影しました。このレンズの特徴は、加工なしでもこのように柔らかく写ること。心温まる写真を撮ることができます。

物撮り作例

撮影:ライター南谷有美

最後は、物撮りです。
広角で撮ると端の方が歪んでしまい本来の形と異なって写ってしまうことがあるので、物や料理を撮る時は基本100mm以上で撮るようにしています。靴紐にピントを合わせ、それ以外のものがボケるように設定しました。レンズが重いので物撮りの時は三脚を使い、じっくり撮影することをおすすめします。

このレンズは、ポートレートや物撮り、動きのある撮影と幅広い分野で使用することができます。伝えたいものをクローズアップして写し出すことができるということが、最大の魅力です。重量があり、持ち運びに不便な点もありますが、他のレンズにはない表現を楽しむことができます。

まだまだ伝えたい、白レンズの魅力

前項では筆者の作例を紹介してきましたが、今度はSNSで発見した素敵な写真をご紹介します。

ブライダルでの写真です。その瞬間、瞬間が伝わってきます。望遠ならではの奥深い表現が魅力です。

スポーツ写真です。APS-Cでこのレンズを装着した場合、焦点距離の関係でより遠くのものを写すことができます。この方は、Canon 7D markⅡをお使いのようなので、特に相性がいいです。

お祭りの写真です。生き生きとした表情が、写真から伝わってきます。このように、イベントや舞台などの撮影でもよく使われるレンズです。

このように様々なシーンで使用することが可能です。細かな設定をすることで、また違った表情の写真を撮影することができます。SNSでは数値や使用機材について記載されている方も多くいるので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

中古やレンタルについて

白レンズの良さについてはわかったものの、やはり値段が高くて手が出せないという方もいるかと思います。そんな方には、中古で探すことをおすすめします。私自身、このCanon EF 70-200mm F2.8のレンズは、中古で購入しました。以前執筆したこちらの記事に詳細が書かれています。

中古レンズといっても、ピンからキリまであります。良いものを見極めて購入するようにしましょう。

また、購入まではいかないものの一度使ってみたいという方にはレンタルもおすすめです。カメラ専門店やネットでも気軽に借りることが出来ます。旅行の際や特別な撮影の時にもおすすめなので、是非利用してみてください。

Canon 70-200 f2.8を使ってみよう

PICK UP!
  • キヤノン
  • Canon EF 70-200mm F2.8L IS III USM

  • 税込み258,000円(Amazon)
  • 圧倒的な描写力が魅力のズームレンズ

Canon 70-200 f2.8の魅力についてご紹介しました。少々高価で重量のあるレンズですが、このレンズにしか撮れない写真を体感することができます。新品にこだわらず、中古やレンタルなどでの使用もおすすめです。まずは気軽に、Canon 70-200 f2.8の世界を体験してみてはいかがでしょうか。

フリーランスカメラマン
南谷 有美
フリーランスのカメラマン。物撮りやブライダル、学校写真などその内容は多岐に渡るが、現在は広告系がメイン。カメラマンの前は保育士を5年、その他にはファスティングコンサルタント、カラーセラピストの資格を所有し、トレーナー育成経験も有り。

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