iPad・iPhone用Microsoft Officeアプリの料金・使い方をチェック
iPad・iPhoneに対応したMicrosoft Office for iOSシリーズ。文章作成に欠かせないWord、表計算に対応したExcel、プレゼンテーション資料作成に役立つPowerPointなど、パソコン版でも人気の有名アプリが複数用意されています。
今回は気になるその料金体系と、アプリの基本的な使い方を解説します。さらに、iPad・iPhoneで使えるMicrosoft Officeシリーズの互換アプリ情報も紹介します。
目次
Microsoft Office for iOSとは?
Microsoft Office for iOSとは、Windows OSなどをリリースしているマイクロソフト社が提供する、iOS版のOfficeアプリケーションです。ビジネスシーンでは世界標準となっているパソコン向けのOfficeシリーズを、タブレットやスマートフォンに最適化。iPadやiPhoneによる書類の作成や編集を実現しました。iPhoneの小さな画面だと日常的にバリバリ書類を作成・編集するのはあまり現実的ではないかもしれませんが、iPadなら十分に実用的です。
現在利用できる主なアプリは下記の6つです。
Word(ワード)
文章を作成・編集できるワープロソフト。豊富な書式やレイアウト、デザインテンプレートを使って、原稿、レター、履歴書などの作成を素早くできます。
Excel(エクセル)
データを入力し、数式や関数を使ってグラフなどを作成できる表計算ソフト。売上、会計、タイムシートなど、さまざまな表をつくって簡単に計算ができます。
PowerPoint(パワーポイント)
プレゼンテーション資料の作成・編集・表示ができるソフト。文字や写真、グラフなどを用いた多彩で美しいビジュアルのスライドを簡単に作成することができます。
Outlook(アウトルック)
電子メールの機能を中心に、連絡先やスケジュール、仕事のタスク管理などができる情報管理ソフト。このアプリ1つで、さまざまな情報をまとめてチェックできます。
OneDrive(ワンドライブ)
オンラインストレージ専用アプリ。書類や写真、動画などのファイルをクラウド上で保存・同期し、さまざまな環境から最新のファイルにアクセスできます。
OneNote(ワンノート)
メモを取ったり、オーディオを録音したり、気になるサイトをクリップしたりできるデジタルノートブック。タブレットではペンでスケッチすることもできます。
iPadの画面サイズによって無料と有料の契約に分かれる
Microsoft Office for iOSを利用するには、マイクロソフトのアカウントを取得する必要があります。10.1インチよりも大きい画面サイズでの利用は、無料版では閲覧のみ可能。編集を行うには有料版となる「Office 365」サービスの契約が必要です。ただしOneNoteは、無料版でも商用利用でなければ画面サイズに関係なく編集作業は可能です。
Microsoft Office for iOSの無料版と有料版の違いを下の表にまとめてみました。
モデル | 画面サイズ | 無料版 | 有料版 |
---|---|---|---|
iPad Pro | 12.9インチ 11インチ |
編集不可 閲覧のみ可能 |
フル機能 利用可能 |
iPad Air | 10.9インチ | 編集不可 閲覧のみ可能 |
フル機能 利用可能 |
iPad | 9.7インチ | 簡易編集のみ可能 | フル機能 利用可能 |
iPad mini | 7.9インチ | 簡易編集のみ可能 | フル機能 利用可能 |
サブスクリプション型で買い切りはなし
iPadでOfficeの機能をフルに使いたいなら、有料版となるOffice 365シリーズの契約が欠かせません。個人で購入できるライセンスとしては「Office 365 Solo」があります。このライセンスがあればiPadやiPhoneだけでなく、複数のパソコンでも利用が可能です。Office 365 Soloはマイクロソフトの公式サイトのほか、Amazonでも購入することができます。
Office 365 Soloは、 1ユーザー向け、1年または1か月のサブスクリプション契約となります。複数のWindows PC、Mac、タブレット、スマートフォンで使用できます。Word、Excel、PowerPoint、Outlook(PublisherとAccessはWindows PCのみ)のフル機能を使えるほか、1TBのOneDriveオンラインストレージ、毎月60分話せるSkype通話プランも付いています。
購入したパソコンにあらかじめインストールされている「Office Home&Business」シリーズのような買い切り型の永続版ライセンスは、一部を除き無料版と同じくタブレットやスマートフォンでの利用に制限がありますのでご注意ください。
Microsoft Office for iOSの設定と使い方
Microsoft Office for iOSの設定・使い方を紹介します。まずApp StoreからMicrosoft Office for iOSの各アプリを検索してダウンロードしてください。ここではWordを例に設定と使い方を紹介します。
ダウンロードしたWordのアイコンをタップして起動すると、初回はサインイン画面が立ち上がります。立ち上がらない場合は、「設定」からサインイン画面を起動してください。
すでにマイクロソフトアカウントを持っている場合はサインインしてください。まだもっていない人は、この画面からでもアカウントを作成できます。サインインするとライセンス認証が行われ、問題がなければすぐにアプリを使うことができます。
ライセンス認証を終えたら、ファイルの保存場所となるオンラインストレージサービスとの連携を設定しておきましょう。iPadで作成したファイルはパソコンで扱うこともあると思われるので、iPad内に保存するよりもオンラインストレージサービスを利用するほうがファイルを共有する際に便利です。
画面左にある「設定」をタップしてください。
「設定」>「アカウント」とタップすると、接続できるオンラインストレージサービスの追加が行えます。「サービスの追加」をタップすると、マイクロソフトのOneDriveに加えて、Dropboxなど人気のサービスも連携させることができます。オンラインストレージサービスのアカウントおよびパスワードを入力して、操作を完了させましょう。ここで設定は一旦終了です。
ちなみに上の画面はすでに複数のストレージサービスが設定されている状態です。また、アップルのiCloudは、今のところ「サービスの追加」から連携させることはできません。
ファイルはオンラインストレージに保存するのがベター
ファイルの保存方法を解説します。Wordで文章を作成し終えたら、左上のアイコンをタップ。続けて、ポップアップされる画面の「保存」をタップします。
「保存」をタップすると、ファイルの保存画面が登場します。最初に連携させたオンラインストレージサービスの一覧が表示されるので、保存したいサービスおよびフォルダを選んで右上の「保存」をタップすれば保存操作は完了です。
一度保存操作を完了させた後、上の画面のように「自動保存」をオンにしておけば次回からの変更は自動的に保存されます。パソコンよりもファイル操作が少々面倒に感じるiPadだけに、自動保存はオンにしておくことをおすすめします。
iPad内に保存した場合はUSBメモリも併用すると便利
ネット環境やセキュリティを重視する視点などから、オンラインストレージではなくiPad内にファイルを保存したいという人もいるでしょう。iPadの容量に余裕があれば、それも選択の1つだと思います。
ただ、少し困るのが別のデバイスで編集したいときや、他人とファイルを共有したいとき。オンラインストレージサービスのように手軽にファイルのやりとりができないのが、iPad内に保存することの短所ともいえます。
そこで注目したいのが、iPadに対応したUSBメモリです。iPadのLightningまたはUSB-Cのコネクタに挿し込むことで、データの転送を簡単に実現する便利なアイテムです。Amazonでレビューの多い人気モデルを紹介しますので、参考にしてください。
iPad、iPhone、パソコン間でファイルを転送することができるUSBメモリ。専用アプリをワンタップするだけで、iPad・iPhoneに保存された写真や動画などを簡単にコピーできます。LightningとUSB Type-Aの使用が可能。ファイル暗号化対応。カラーラインナップはローズゴールド、スペースグレイ、シルバー、ゴールド、レッド、ブラックの6タイプ。
Lightning、USB Type-Aに加え、iPad ProやMacBookシリーズで使えるUSB Type-Cにも対応するUSBメモリ。外部保存メモリとして写真や動画、連絡先などをバックアップできるほか、両面挿し込み可能なデザインで各機種間でのファイル転送・共有も実現します。パスワード保護、ファイルの暗号化に対応。IPad、iPhoneのTouch ID、face IDのアンロックにも対応しています。
互換アプリ・Google ドキュメントも優秀
いきなり有料版を購入するのはハードルが高い、マイクロソフト社以外のOffice系アプリも試してみたいと考えている人には、Googleが提供する「Google ドキュメント」がおすすめです。マイクロソフトのWordと互換性があるGoogle ドキュメント、Excelと互換性があるGoogle スプレッドシート、PowerPointと互換性があるGoogle プレゼンテーションなどを利用することができます。
Googleのアカウントを作成すれば、すべて無料で使うことができます。iPad向けのアプリはApp Storeからダウンロード可能。パソコンでの利用も無料で、パソコンの場合はブラウザのGoogle Chrome内から利用します。
上の画面はGoogle スプレッドシートです。作成したファイルはGoogleのクラウドサービスであるGoogleドライブ内に保存されます。
今回は取り上げませんでしたが、アップルのOffice系アプリ「iWork(Pages / Numbers / Keynote)」も、マイクロソフトのOfficeと互換性があります。しかし、他人とファイルのやり取りが発生する場合やビジネスシーンでは、マイクロソフトのOfficeか、GoogleのGoogle ドキュメントを使うというのが標準的になっているのが現状です。プライベート利用で自分しか扱わない書類を作成する場合は、アップルのiWorkという選択も良いと思います。
まとめ
iPad・iPhoneで使える、Microsoft Office for iOSについてチェックしました。タブレットがどんどん便利に進化して、Office系アプリの利用もパソコンではなく、iPadがメインになる日がやってくるかもしれませんね。ぜひその使い心地をチェックしてみてください。
※価格はいずれも2019年8月時点です。
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