
【プロ監修】iPadはどの容量がおすすめ? 用途に合わせた選び方を紹介
iPad選びで迷うのが、写真やアプリ、動画データなどを保存するためのストレージ容量。モデルによってもさまざまです。
「大容量を選べば間違いない?」
「用途にぴったりな容量ってある?」
「あとで容量を増やすことは可能?」
こうした疑問に答えるために、人気YouTubeチャンネル「ためになるAppleの話」を運営しているTakaさんに監修いただき、iPadの容量選びで迷わないためのポイントをご紹介します。
(この記事では2022年3月発売の最新iPad Airなどの情報も掲載しています)
目次
iPadの容量、用途に合わせて選ぶ

iPadの容量は用途にあわせて選ぶことが肝心です。各容量がどういった用途に適しているのか、iPadのラインナップも一緒にご紹介します。
64GB|Webサイトの閲覧、ストリーミングサービスがメインなら

2020年モデルのiPad(第8世代)を最後に、32GB容量のモデルはiPadシリーズからなくなりました。2022年現在では、iPad(第9世代)、iPad Air(第5世代)、iPad mini(第6世代)でラインナップされている64GBが最小容量です。
容量が小さいモデルは価格の安さという面でメリットがありますが、動画コンテンツのダウンロードや、動画撮影を楽しみたい方であれば、64GBではやや心もとないといえます。
ただ、Webサイトの閲覧・メール送受信・SNSの利用などがメインの方であれば大きな容量を必要としません。また、YouTube・Netflix・Apple Music・Spotifyといったストリーミングサービスも、ダウンロードしなければ容量が小さいモデルでも数多くのコンテンツを楽しむことができます。
使い方によっては64GBでも十分な場合があるため、用途がはっきりしていると余計なコストアップを抑えることができます。
モデル |
iPad 第9世代 |
iPad Air 第5世代 |
iPad mini 第6世代 |
---|---|---|---|
画像 |
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発売日 |
2021年9月24日 |
2022年3月18日 |
2021年9月24日 |
定価(Wi-Fiモデル) |
税込み39,800円 |
税込み74,800円 |
税込み59,800円 |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
税込み56,800円 |
税込み92,800円 |
税込み77,800円 |
Amazon(Wi-Fiモデル) |

Takaさんのアドバイス
適切な容量がわからないという方は、手持ちのiPhoneと同じ容量にするのもひとつの手です。ただ、もし今のiPhoneの容量が不十分だと感じているなら、iPadはひとつ上の容量を選択するのが良いでしょう。例えば、128GB容量のiPhoneを使っていて、もう少しで空き容量が足りなくなる状況の場合、同じデータを扱うiPadでも同じように不足する事態になりやすいといえます。そこで、Appleが提供しているクラウドストレージサービス「iCloud」を使った解決策もあるのですが、それは後ほど詳しく解説します。
128GB|ゲーム・動画撮影も快適に楽しめるミドルクラス

ゲームや画像、動画などを保存しても余裕があるのが128GBです。64GBでは不安、ただし500GB以上の大容量では持て余してしまうという方にとって絶妙なサイズですが、現行モデルではiPad Proに限りラインナップされています。
モデル |
iPad Pro 11インチ 第3世代 |
iPad Pro 12.9インチ 第5世代 |
---|---|---|
画像 |
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発売日 |
2021年5月21日 |
2021年5月21日 |
定価(Wi-Fiモデル) |
税込み94,800円 |
税込み129,800円 |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
税込み112,800円 |
税込み147,800円 |
Amazon(Wi-Fiモデル) |

Takaさんのアドバイス
もし128GBがちょうど良いと感じる方には、256GBをおすすめします。特に外に持ち出したくなるコンパクトなiPad mini(Wi-Fiモデル)なら、外出先の通信環境を気にせずNetflixやAmazonプライムビデオなどの映像コンテンツを快適に楽しむために、前もって自宅でダウンロードしておく機会も多くなることでしょう。そのためには保存容量に余裕があった方が良いからです。また、空いている保存スペースは動画の編集作業にも活用できます。無駄にならない程度に大きめの容量を選ぶと、長く愛用するうえでメリットです。
256GB|クリエイティブな仕事にも使うなら

画像の加工や動画編集など、パソコンでしかできなかった作業がiPadでも手軽にできるようになりました。そのため、デザイナーやイラストレーターといったプロクリエイターや、YouTube動画制作などでもiPadが使われています。
そうしたクリエイティブな作業では256GB以上の容量があると便利です。高画質な動画や画像をiPadに大量にストックしておくことができるため、スピーディーに作業を行えます。2021年現在のiPadシリーズでは、256GB容量が全てのモデルにラインナップされているため、性能やディスプレイサイズにあわせて選びやすいのもポイントです。
モデル |
iPad 第9世代 |
iPad Air 第5世代 |
iPad mini 第6世代 |
iPad Pro 11インチ 第3世代 |
iPad Pro 12.9インチ 第5世代 |
---|---|---|---|---|---|
画像 |
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発売日 |
2021年9月24日 |
2022年3月18日 |
2021年9月24日 |
2021年5月21日 |
2021年5月21日 |
定価(Wi-Fiモデル) |
税込み57,800円 |
税込み92,800円 |
税込み77,800円 |
税込み106,800円 |
税込み141,800円 |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
税込み74,800円 |
税込み110,800円 |
税込み95,800円 |
税込み124,800円 |
税込み159,800円 |
Amazon(Wi-Fiモデル) |
512GB以上|メインマシンとして趣味や仕事でハードに使うなら

500GB以上の大容量ストレージを選択できるのは、2021年現在はiPad Proに限られます。iPad Proは11インチと12.9インチの2種類がありますが、11インチモデルでも定価で13万円を超えるため、Webサイトの閲覧や映画を楽しむだけでなく、クリエイティブな作業に利用する方向けです。
データの大きな4K動画の撮影から編集まで1台でこなせるiPad Proをフルに使いこなすなら512GB、または1TBの容量があると安心です。
そこまでの用途を想定していない場合は大容量モデルを手に入れるべきかよく検討した方が良いでしょう。むしろiPadの購入費用を抑えることで、キーボードやタッチペンを手に入れた方が使い勝手の面でメリットが大きい場合があります。
モデル |
iPad Pro 11インチ 第3世代 |
iPad Pro 12.9インチ 第5世代 |
---|---|---|
画像 |
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発売日 |
2021年5月21日 |
2021年5月21日 |
定価(Wi-Fiモデル) |
512GB:税込み130,800円 |
512GB:税込み165,800円 |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
512GB:税込み148,800円 |
512GB:税込み183,800円 |
Amazon(Wi-Fiモデル) |
【監修者おすすめ】私が愛用しているiPadがこちら
監修者のTakaさんが、普段のYouTube動画制作でも使用しているiPadをご紹介します。

Takaさんのおすすめポイント
現在僕は2020年に発売されたこちらのモデルを使用しています。性能面ではiPad Air 第4世代に近いといえます。僕はこのiPadで多くのYouTube動画の制作を行ってきましたが、容量は256GBです。本格的に動画制作をするには容量が少ないのでは、と思った方も多いのではないでしょうか? 考えすぎて容量が大きすぎるものを買うのではなく、まずはコストと比較して妥当と考えられる容量を選択するのをおすすめします。「次の買い替えのタイミングでよりベストな容量を選ぶ」くらいの気持ちで選びましょう。
iPadシリーズ全5機種の価格をチェック
現在販売されている全5機種について、容量別の定価価格をご紹介します。
iPad(第9世代)|64GBが4万円以下、コスパの良さで選ぶなら
2020年モデルの第8世代では、4万円以下のモデルは32GB容量でしたが、2021年モデルでは32GBが廃止され、4万円以下で64GB容量が購入できるようになりました。A13 Bionicチップが搭載されたことで、パフォーマンスも向上しています。
第9世代でも継続してLightning端子を備え、同じくApple Pencil第1世代に対応するなど、周辺機器を買い替える必要がないのもポイントです。
容量 |
定価(Wi-Fiモデル) |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
---|---|---|
64GB |
39,800円 |
56,800円 |
256GB |
57,800円 |
74,800円 |

Takaさんのおすすめポイント
大変リーズナブルなモデルで、初めてのiPadとしてもおすすめです。次は、より自分のライフスタイルに合わせて大画面のiPad ProやiPad Air、コンパクトなiPad miniに移行するための基準になることでしょう。もちろん、長く使い続けられる高いポテンシャルも秘めているため、ベストな1台にもなり得ます。
iPad mini(第6世代)|携帯性を重視するなら
iPadよりも一回り以上小さく、片手で持ちやすいコンパクトサイズが魅力。Webサイトの閲覧や読書に最適です。カバンに入れやすく、外に持ち出したくなる一台といえるでしょう。
64GBと256GBモデルが用意されています。動画に容量の大きいゲームアプリ、電子書籍などを数多くダウンロードして楽しみたい方は256GBも検討してみてください。
容量 |
定価(Wi-Fiモデル) |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
---|---|---|
64GB |
税込み59,800円 |
税込み77,800円 |
256GB |
税込み77,800円 |
税込み95,800円 |
iPad Air(第5世代)|M1チップを搭載、ハイパフォーマンスな1台
動画編集や3Dゲームなど高負荷な作業でも高いパフォーマンスを発揮する、M1チップを搭載。メモリも8GBへと大幅アップ。
背面の広角カメラは第4世代の700万画素から1,200万画素へと進化。Airシリーズ初となる「センターフレーム」機能を搭載し、被写体の動きや人数にあわせてフレームを自動調整。
カラーバリエーションは5色。おしゃれでハイパワーな2022年モデルです。
容量 |
定価(Wi-Fiモデル) |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
---|---|---|
64GB |
税込み74,800円 |
税込み92,800円 |
256GB |
税込み92,800円 |
税込み110,800円 |
iPad Pro 11インチ(第3世代)|M1チップを搭載した、まさにプロ向け
Apple M1チップを搭載したiPad Proは、クリエイティブな仕事や趣味に没入感を高めてくれます。Liquid Retinaディスプレイは美しく、超広角カメラも備え、あらゆる面で高い機能性を追求しています。進化した第2世代のApple Pencilにも対応。
容量は128GBから、最大2TBまで。iPad Proはもっとも幅広いラインナップから選択できるのも魅力です。
容量 |
定価(Wi-Fiモデル) |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
---|---|---|
128GB |
税込み94,800円 |
税込み112,800円 |
256GB |
税込み106,800円 |
税込み124,800円 |
512GB |
税込み130,800円 |
税込み148,800円 |
1TB |
税込み178,800円 |
税込み196,800円 |
2TB |
税込み226,800円 |
税込み244,800円 |
iPad Pro 12.9インチ(第5世代)|最高性能のディスプレイを搭載
Liquid Retina XDRディスプレイによる視聴体験が可能です。特徴的なのが1万個を超えるLEDバックライトを使った設計で、鮮やかで品質の高い映像を表現するのに適しています。
容量 |
定価(Wi-Fiモデル) |
定価(Wi-Fi+セルラーモデル) |
---|---|---|
128GB |
税込み129,800円 |
税込み147,800円 |
256GB |
税込み141,800円 |
税込み159,800円 |
512GB |
税込み165,800円 |
税込み183,800円 |
1TB |
税込み213,800円 |
税込み231,800円 |
2TB |
税込み261,800円 |
税込み279,800円 |

Takaさんのおすすめポイント
iPad Proを選択する方の中には、動画やイラスト編集などクリエイティブ用途を目的としている方が少なくありません。そうした方では、ストレージ容量がいくらあっても足りない場合があります。最新のiPad Proのメリットは、Thunderbolt対応のUSB-Cポートを搭載し、非常に高速に外部ストレージにデータ転送ができ、ほかのUSB-Cポート搭載のモデルでは、内部規格がUSB規格でThunderboltほど実用的な速度は出ません。ただし、データを移すことを考えて容量の小さいモデルを選択すると、使い勝手が悪くなる場合があるので注意が必要です。外部ストレージは保管用と考え、普段自分が取り扱うデータの総容量は保存できるスペックを選びましょう。多くの方は256GB~512GB辺りが妥当ですが、これらのモデルで足りないと感じた方は1TB以上を検討しましょう。
容量が足りないなら、クラウドストレージを活用

購入したiPadを使い続けた結果、空き容量がわずかになってしまうとソフトウェアのアップデートができない場合があるので注意が必要です。
空き容量を確保するためには、データを外部のパソコンやハードディスクなどに移したり、不要なデータやアプリを削除したりする方法がありますが、クラウドストレージを使うのもひとつの手です。代表的なクラウドストレージサービスをご紹介します。
- iCloud|Appleが提供しているクラウドサービス、アプリなども含めたバックアップにもなる
- Drop Box|世界的に知られているクラウドサービス、チームでの共有も可能
- OneDrive|Microsoftのクラウドサービス、Officeデータの保存に最適
- Googleドライブ|Googleアカウントがあれば無料で15GBまで利用できる
Appleが提供しているiCloudでは、1つのApple IDで5GBまで無料で利用できます。それ以上の容量を追加すると有料になります。
ストレージプランは50GB(130円/月)、200GB(400円/月)、2TB(1,300円/月)。他のクラウドストレージサービスと比べて大きなメリットが、バックアップ機能です。ドキュメントや写真データだけでなく、アプリデータや使い慣れたホーム画面の配置などまで保管しておくことができます。
iCloudの併用と大容量モデル、どっちがお得?

同じモデルでも容量の違いで本体価格がどれほど違うのか、そして大容量モデルを選ぶのとiCloudの有料プランを契約するのとではどちらがお得なのか見ていきましょう。
まずは64GBと256GBのラインナップで共通している3モデルについて、容量による差額をまとめました。
モデル |
64GB(Wi-Fiモデル) |
256GB(Wi-Fiモデル) |
差額 |
---|---|---|---|
![]() |
税込み39,800円 |
税込み57,800円 |
18,000円 |
![]() |
税込み59,800円 |
税込み77,800円 |
18,000円 |
![]() |
税込み74,800円 |
税込み92,800円 |
18,000円 |
容量を約200GB増やすと、差額は18,000円になります。次に、iCloudの有料プランを利用した場合のコストが以下の通りです。
プラン |
月額 |
年額 |
3年間の利用額 |
---|---|---|---|
50GB |
130円 |
1,560円 |
4,680円 |
200GB |
400円 |
4,800円 |
14,400円 |
2TB |
1,300円 |
15,600円 |
46,800円 |
iPadの買い替え時期を仮に3年とした場合、iCloudで200GBのストレージを3年間利用した際のコストは14,400円です。256GBのiPadを選択した場合の差額18,000円と比べて3,600円お得になることがわかります。

Takaさんのアドバイス
もう一点、iCloudはあなたの大事なデータが失われないように安全に保管するという機能があります。これは単に容量が大きいモデルを買うだけでは手に入れることができないメリットです。また、複数の端末で同じデータを共有できる点も大きなメリットです。例えば、100GB分の画像や動画データをiPhoneとiPadで確認するには、それぞれの端末で100GB容量を消費することになります。しかし、iCloudを活用することでそれぞれの端末の容量を消費することなく、ネット通信を介してどちらの端末でも画像や動画を確認することができるようになります。もし一部の画像や動画を編集したり送信したりする場合には、クラウドストレージからダウンロードする必要があるため、その分だけ端末の容量を消費することになりますが、全データを保存しておくより端末の負担は大きく軽減することができます。
まとめ
iPadの容量は価格と大きく関わっているため、購入するときはよく検討する必要があります。どういった目的で購入するかを考えて、性能と容量を選ぶことが肝心です。
どの容量を選ぶべきか悩んでいる方は、iCloudなどのクラウドストレージサービスの活用も検討して、無理のない価格でiPadを手に入れましょう。