日本酒にかかわる資格には何がある?趣味から本格的な資格まで紹介

nagiy
公開: 2019-07-18

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日本酒ブームのピークが去ってしまった昨今。しかし日本酒のおいしさに目覚めたからこそ、以前のようにもてはやされることこそありませんが、日本酒に関する様々な物事も活発になってきていますよね。

その一つといえるのが日本酒にかかわる資格ではないでしょうか。

利酒師や酒匠など、どんな資格なのかは知らなくても名前を聞いたことがある。なんて方も多いのではないでしょうか。今回は日本酒そのものではなく、日本酒をもっと楽しむための方法の一つとして日本酒の資格に関して紹介していきます。

どんな資格なのか?またその資格を取るにはどうすればよいのかについても触れていきます。


日本酒にも資格があるの?

たくさんの奉納酒

実際のところ日本酒の資格といっても、何のための資格なのかよくわからない方が多いと感じます。

実はワインに関する資格「ソムリエ」のように、その資格自体が職業に紐づいているものから、純粋な趣味としての資格まで実にたくさんの種類があるんですよ。まずは日本酒の資格とはどういったものになるのか、そのあたりから確認していきましょう。

趣味と実益を兼ねた楽しい資格がある

日本酒ブームが始まったころに注目された資格としては、純粋に日本酒のことをもっと知りたい。こんな思いから受験することになる、趣味としての資格を挙げることができます。

少し難しいもので唎酒師。日本酒に関しての知識を担保する資格が日本酒検定でしょうか。特に利酒師の資格は、名前の通り日本酒におけるソムリエのような資格であり、飲み手に合わせた日本酒を提供できるようになるための物。

ここで大切なのが、要望に合わせたり料理に合わせるためには、日本酒の味わい自体をしっかりと把握しておくことになりますよね。この必要性から、資格を取るためには数多くの日本酒のテイスティングも必須の勉強。

美味しい日本酒を味わいながら資格を取る、そんな趣味と実益を兼ねた資格もあるんですよ。

実は日本酒にかかわる国家資格も

日本酒そのものにかかわる資格だと考えると、上記のような趣味色の強い資格ばかりのように感じますよね。

しかし日本酒は日本が古くから大切にしてきた文化の一つでもあります。国の文化にも深くかかわるものだとすれば、日本酒にかかわる国家資格があっても不思議ではありません。

実際のところあまり広く知られているものではありませんが、日本酒の資格には国家資格に属するものもあります。ただこの資格は消費者側ではなく、日本酒を作るプロ側の資格。一般の方からすればなじみがなくて当たり前ともいえますね。

資格名としては「酒造技能士」といい、実務経験も必要となる資格です。実務経験が必須である点を考えると、目指そうと思うのならとことん本気で挑む必要性があります。

日本酒を楽しく学べる資格

ではここからは実際の資格そのものに関してスポットを合っていきましょう。まずは比較的に気軽に学べる資格について紹介していきます。

聴講で取得「日本酒ナビゲーター」

資格取得難易度:★

日本酒にかかわる資格の中で、最も簡単に取得できる資格がこちらの日本酒ナビゲーター。日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が主催するセミナーを受講することで、楽しく専門用語などの知識を取得することができます。

日本酒の造り方はもちろん歴史や文化面に関しても学べるので、もっと日本酒のことを知りたいと考える方にピッタリですね。受講後は顔写真付きの認定カードを発行され、利き酒師などほかの資格取得で優遇措置もあります。

日本酒についてもっと知りたい方はもちろん、資格取得の足掛かりとしてもおすすめですよ。

勉強も楽しい「日本酒検定」

資格取得難易度:★~★★

日本酒についてもっと知識を深めたい。広く日本酒について知ってもらいたい。こんな思いから設けられた資格の一つ。3級から1級まであり、資格取得のための試験方法はマークシートによるテスト形式です。

問題内容は日本酒の原料や作成方法から歴史に至るまで幅広いもの。ただ問題自体は基本的なものが多いので、日本酒に関して興味をもって調べたことがある方なら、資格用に少し勉強をすれば十分受かることができるでしょう。

こちらの資格は知識面での基本の知識に関する資格ともいえるので、テイスティングのテストはありません。

テイスティングを伴う日本酒の資格

唎酒

続いては日本酒の資格の中でも、テイスティングを伴う資格に関しても見ていきましょう。日本酒のおいしさから知識欲も出てきた。こんな方からすれば、資格の勉強と一緒に日本酒も飲める分、勉強の意欲も湧いてきますよ。

日本酒関連では有名な資格「唎酒師(ききざけし)」

資格取得難易度:★~★★★

日本酒の資格とは?と聞かれて一番に挙げられることが多い資格ではないでしょうか。日本酒そのものと日本酒を提供するためのプロになるための資格が唎酒師。

お酒の販売店や日本酒を提供するレストランのスタッフなどが取りやすい資格ですね。有名なだけに難易度も高そうに感じますが、実は難しくて困るなんてことがない点も特徴。特に通信スクールで勉強した場合はテスト自体が免除になっています。

ただ唎酒師の資格テストには日本酒のテイスティングがある点が大きな魅力。試験内容には通常の筆記問題のほかに、出された日本酒をテイスティングして味わいの特徴を記すなんてものもあります。テスト中に日本酒をいただけるなんて、考えてみればとっても珍しいテストですよね。

このテストを受けるためにも、通信スクールより独学でなんて方も多いのではないでしょうか。

人によってはテイスティングで酔っぱらってしまう。なんてこともあるそうなので、この点を加味して少し難易度の幅を広げています。

英語が必要な「国際利酒師」

資格取得難易度:★~★★★★

ある意味、唎酒師の上位資格といえるでしょうか。資格の名前通り認定試験を受ける際には、日本語以外の言語力が必須となる資格です。

資格内容に関しては唎酒師とほぼ同じ、むしろ唎酒師にある4次試験がないので問題自体は簡単になっている方だといえるでしょう。したがってこちらの試験の難しさは、自身の言語力によるものといえますね。

また諸外国における日本酒の需要や、立ち位置を理解した上での答えが必要とされます。英語や韓国語など、外国語が得意な方はチャレンジしてみると楽しいかもしれません。

上位資格になる「酒匠(さかしょう)」

資格取得難易度:★★★★

こちらはまさしく唎酒師の上位資格になります。何故かといえば、こちらは日本酒だけではなく焼酎の知識も必要となることから、勉強をすべき範囲が一気に広がるのですね。

そして唎酒師よりもテイスティングに特化した資格でもあります。原料や製造別のテイスティングはもちろん、醇酒爽酒などのタイプ別のテイスティングも。ただ自分がおいしく飲むだけではなく、求める方により最適なものを提供することができる点に重きを置いています。

また公式ページでは、酒匠の資格を取るには受験資格も必要になるとされています。以下3点のいずれかを満たす必要があるので、酒匠の資格取得を目指すのならあらかじめ道筋を考えておくことも大切なポイントです。

・FBO認定会員在籍通年年数が3年以上
・SSIが主催する「蔵元体験実習」に1回以上参加したことがある
・所定のレポートを提出した者
(テーマ:「酒類1商品をテイスティングし、その香味・個性を評価せよ」)

テイスティング最上位の資格「専属テイスター」

資格取得難易度:★★★★★

酒匠が唎酒師の上司資格だと紹介しました。そしてこちらの専属テイスターは酒匠のさらに上位の資格。テイスティングにおける最上位の資格だといえるでしょう。

酒匠と同じく日本酒だけではなく焼酎の知識も必要で、そしてより繊細で詳細な分類分けをされたうえでのテイスティング能力が必須です。ただ専属テイスターは資格取得というよりは、酒匠の資格を持った人の中から選抜されて持つ資格です。

SSIが開催するセミナーに5回以上出席、選考会で合格すると専属テイスターの資格が与えられます。

実際にセミナーの受講を受け方に聞いた話では、セミナー自体は楽しかったのだそう。ただ、選考基準は非常に厳しいともいわれています。専属テイスターを目指すのなら、相当の覚悟が必要になりそうですね。

2018年に新しく設けられた資格

もっきり

最後は日本酒の資格の中でも非常に新しいものについて見ていきましょう。2018年に設けられたばかりの資格、どんな資格なのか?難易度などとともに紹介していきます。

仕事に繋がるかも?「SAKE DIPLOMA(サケディプロマ)」

資格取得難易度:★★★★

お酒の中でもワインに深く関わってきた日本ソムリエ協会。この日本ソムリエ協会が新しく設けた資格が日本酒にかかわる「SAKE DIPLOMA」と呼ばれる資格です。

ソムリエと聞けばワインの選定をする人。こんなイメージを強く持っている方が多いと感じます。しかしそもそもソムリエとはワインに限らず、全ての飲料に対して深い知識を持ち、料理に合わせて提供する立場が本来の物。

ちなみに「DIPLOMA(ディプロマ)」とは卒業証明書のことです。したがってSAKE DIPLOMAとは日本酒の知識において、しっかり学んで卒業したと考えることもできますね。

試験内容は筆記はもちろんテイスティングもあり。試験内容に関しては出願後に教本が送られてくることもあり、難易度が高すぎて困ってしまうような資格ではありません。ただ2018年からは基本だけでは正答率が下がってしまうよう問題が改変されている模様です。

教本だけを読んで良しとするのではなく、しっかりと勉強をすることは大前提ですよ。

まとめ

日本酒を飲むだけでは満足できない!こんな方に向けて、今回は日本酒に関する資格について紹介してきました。

思っていたよりも多くの資格があるんだな。と感じたかもしれませんが、実は今回だけではすべての資格を紹介できているわけではなかったりします。古くから日本で楽しまれてきたお酒であるだけに、地域特有の認定資格なんかもあったりするんですよ。

美味しく味わうだけではなく、奥深い日本酒の世界についても興味を持ってみてくださいね。


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