キャンプ用寝袋、おすすめ6選【夏は封筒型・冬ならマミー型】

藤井広大
公開: 2021-05-07

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テントが家だとしたら、寝袋(シュラフ)はベッド。必ずキャンプをする場所や季節に合い、質のいい睡眠がとれるものを選ぶ必要があります。合わない寝袋を使ってしまうと、体調を崩す恐れも。

そこでこの記事では、目的・使う場所・適切な対応温度などの大事なポイントから、春夏秋冬の環境に合うもの・形状・サイズ・中綿に至るまで細かく解説していきます。


寝袋は季節や使う場所に合うものを!

キャンプ場の写真

寝袋はどれも同じように見えますが、対応する温度・使える時期・形状や使われている素材などが違います。価格面も、寝袋は1,000円以下と安いものから、高いものは数万円と大きな差が。値段や好みのデザインで選ばず、どこでいつキャンプをするか計画を立ててから寝袋を選ぶと、失敗しませんよ。

たとえば沖縄や伊豆諸島など1年中温暖な地域では、冬用の寝袋は必要ありません。冬用の保温性が高いものを使うと、暑くて寝苦しくなる場合も。一方、積雪はあまりなくても冷え込みの厳しい関東などで冬場にキャンプをするのであれば、冬にも使えるものが必要です。寒い季節に夏用や薄手の寝袋を選んで就寝すると、体が冷えすぎて危険。さらに寒さが厳しい北海道・東北・日本海側・山岳地帯といった場所には、雪山でも使えるような登山用モデルを選びましょう。

寝袋の形で選ぶ|初心者は布団に近い封筒型が◎

寝袋には、主に2種類の形状があります。はじめて寝袋を使う人には眠りやすくてコスパもいい封筒型、「とにかく寒くないものを選びたい」という人はマミー型がおすすめです。

比較表

眠りやすさ

コスパ

保温性

収納性

封筒型

マミー型

封筒型|布団に近いので初心者向け

封筒型の寝袋の写真

封筒型(レクタングラー)は、封筒のような長方形の寝袋のこと。布団に近い形で寝返りも可能です。家の布団・ベッドに近い眠りやすい寝袋が欲しい方や、寝袋をはじめて買う方におすすめ。3千円以下の安価なものから、冬にも使える高機能モデルも1万円台で探せるのでコスパもいいです。またバリエーションも豊富で、2人用のものは家族や大勢のキャンプで活躍。

ただしマミー型に比べると密着感はないため、保温力は劣ります。また畳んでもサイズも大きくなり重さもあるので、車やバイクで持ち運びができる方に最適です。

マミー型|冬に◎寒冷地でのキャンプにも活躍

マミー型(人形型)は、体にフィットするタイプの寝袋。密着度があるので保温性が高く、最高峰の寝袋では-30℃の冬山にも対応。冬の冷え込みが厳しい場所でキャンプをしたり、夏場でも冷え込むことが想定される登山で使ったりしたい方におすすめです。コンパクトで軽量なため、リュック一つでキャンプやテント泊をする方に適します。

デメリットは、封筒型に比べると価格は1万円弱からと高め。また寝返りなど動きを取ることは少々困難なため、寝苦しく感じる場合も。安さと寝やすさなら、封筒型がおすすめです。

その他|動くのに便利な人型やメーカー独自の形など

寝袋には他にも種類があります。寝袋に入ったまま行動したいという人には、人型がおすすめ。作業着のツナギのような形をしており、寝袋に入ったまま行動できるのが魅力的です。テントの外の様子や天体観測をしたりと、夜にもよく行動するという方におすすめ。

マミー型と封筒型のよさを合わせたエッグ型や、寝返りのしやすさにもこだわったスプーンシェイプ型の寝袋など、メーカーが独自に開発した形のものもあります。

中綿の特徴で選ぶ|保温性・軽さで選ぶならダウン

寝袋の中に使われる中綿は、主に二種類。ポリエステルなど人工的に作られた「化学繊維(化繊)」と、鳥の羽毛などが使われる「ダウン」です。冬のキャンプなどで暖かさ重視ならダウン、値段や防水性など使い勝手のよさ重視なら化学繊維がおすすめですよ。

比較表

保温性

収納性

防水性

コスパ

ダウン

化学繊維

ダウン|冬にも使いたい本格派に!コンパクトさも◎

ダウンが中綿に使われている寝袋は保温性が高く、収納サイズもコンパクトです。冬の2000mを超える山では、密度の高い高性能ダウンが使われるほど保温力は抜群。何よりもコンパクトさと保温性の高さを求めている方におすすめです。

ただし水に弱いのがデメリット。水に濡れると中綿がしぼんでしまい、保温性が落ちます。カビも発生しやすいので、扱いには要注意。水を弾く撥水加工がされているものもあるので、注目してください。

化学繊維|扱いやすくてコスパもいいので初心者向け

化学繊維のものは水濡れに強かったり汗などで蒸れても乾きやすかったりするので、扱いの慣れていない初心者に向いています。夜露などでテント内が濡れやすい梅雨時期や、湿度の高い夏にはおすすめ。2,000円からあるので、コスパがよいのも魅力的です。

ただし保温性はダウンと比べるとやや劣り、かさばるので持ち運びや保温性を求める方には不向きです。化学繊維が使われていてもマミー型の中には、3000メートル級の冬山やヒマラヤ遠征に使える保温性の高いモデルもあります。

温度で選ぶ|男性はリミットの+5〜10℃

寝袋に入っている男女の写真

寝袋には、主に3種類の温度が表示されています。数字は、国際標準化機構(ISO)のISO23537やヨーロピアン・ノーム(EN)のEN13537の基準をもとに、各メーカーが独自のテストをしたものです。

3種類の温度

温度

詳細

エクストリーム(危険温度域)

非常に危険なので、この温度では使わないことを推奨。寝袋の中で震えながら6時間耐えられる温度域

リミット(使用温度域)

基本的には、この温度域を下回らないように使うことを推奨。寝袋の中で丸まって寒さを感じずに眠れる温度域

コンフォート(快適温度域)

寝袋の中で快適に過ごせる温度域。温かさを感じ、リラックスして眠れる温度域

男性の場合は、リミット(使用温度域)を下回らないものを選びます。女性は男性よりも寒さを感じやすいため、コンフォート(快適温度域)を目安に選ぶのがおすすめです。使う場所・季節の気温を調べた上で余裕を持って+5~10℃を基準に選ぶと、少し冷え込んでも安心して使えますよ。男女ともにエクストリーム(危険温度域)では、絶対に使わないようにしてください。

お手入れのしやすさもポイント|洗濯機で洗えるものも

寝袋を使うと、汗・汚れの付着は避けられません。一般的な寝袋は洗濯表示を見て、手洗いが基本になります。中には、「丸洗い対応」「洗濯可能」といった製品も。洗濯機にそのまま入れて洗えるので、楽ですよ。洗濯機対応していないものを洗濯機で洗うと穴が開いてしまう場合があるので、避けましょう。

サイズで選ぶ|マミー型は肩幅に注意

寝袋を選ぶ際は、体型に合うサイズかどうかも注目。体に密着するマミー型の場合、「長さ」はもちろん、肩幅のサイズも大事です。肩幅のサイズが合わないと寝袋の中に入れないこともあります。封筒型は横幅に余裕があるので、身長分のサイズがあれば十分です。

中々サイズが合わないと悩んでいる方は、サイズ展開が豊富なメーカーから選びましょう。日本のアウトドアメーカー・モンベルなら、173センチまではウーマン・183センチまでのレギュラー・198または190センチまでのロングサイズと、幅広いサイズを展開していますよ。

収納サイズで選ぶ|500mlサイズがおすすめ

キャンプの荷物の写真

寝袋の収納サイズは、コンパクトなものほど持ち運びやすいです。リュックでソロキャンプや登山でテント泊をするという方は、500mlのペットボトルほどの収納サイズ・重さになる、コンパクトなものが適しています。ただしコンパクトなタイプは中綿にダウンが使われていたり密着するマミー型になるため、値段も1万円以上と高くなりがちです。

メーカーで選ぶ|コールマン・キャンプスタッグがコスパ◎

コールマン・キャプテンスタッグなどは、キャンプ向けの製品が取り扱われています。有名なブランドでありながら、「できるだけコスパのいいもの」がいいという方におすすめです。登山でも使える本格的な寝袋を求めている方は、モンベル・イスカ・NEMO(ニーモ)が適しています。

さらに安さ重視で選ぶのなら、Amazonで販売されている中国製やノーブランドのものもチェックしてみましょう。寝袋選びは使う環境に合ったものが一番大切なので、ブランドにこだわる必要はありません。ただし有名メーカーと比べて信頼性は劣るため、レビューの件数が多くて評価が高いものを選ぶことをおすすめします。

キャンプ向けの寝袋(シュラフ)のおすすめ

寝袋にはたくさんの種類の商品がありますのでどれを買えばよいか迷ってしまいがちです。
そこで、値段が手頃でコスパがよく、ユーザーのレビューや口コミでも評価の高い商品を厳選して紹介します。

AUGYMER 封筒型寝袋

キャンプ向け寝袋の画像

オールシーズンで使える封筒型の寝袋です。
寝袋に入ったまま手が出せますので、屋内で使うのにも適しています。
キャンプのときにも使えて、普段は自宅で昼寝したり来客用に使うのもおすすめです。

Ohuhu マミー型寝袋

キャンプ向け寝袋の画像

こちらはAmazonで評価の高いお手頃な価格のマミー型寝袋です。
最低使用温度は0℃となりますので夏用としてなら問題なく活躍してくれそうです。
丸洗い可能な使い勝手のよさも魅力です。

DesertFox 軽量寝袋 コンパクトサイズ

キャンプ向け寝袋の画像

コンパクトサイズで、夏でも冬でもオールシーズン使えるため汎用性が高い商品です。
値段も手頃なため入門用としておすすめです。

Sumolux インナーシュラフ フリース生地

キャンプ向け寝袋の画像

色々な用途に使えるフリース生地のインナーシュラフです。
夏の時期は単体でブランケットとして使えるほか、秋や冬には手持ちの寝袋と重ねて使うことで温かさをプラスすることができます。
ひざ掛けや毛布としても使えますので、屋内でも活躍してくれるでしょう。

LICLI 冬用軽量コンパクト寝袋 フード付き

キャンプ向け寝袋の画像

こちらは最低使用温度は-10℃と保温性能が高く、冬用としておすすめの封筒型寝袋です。
お手頃価格の商品ですが、Amazonのランキング上位に入っている人気商品のため安心して使うことができるでしょう。

Fisker 冬用寝袋 1800g高級ダウン

キャンプ向け寝袋の画像

こちらは中綿としてダウンが使われた高級ダウン寝袋です。
寒さに強いのが特徴で、最低使用温度は-30℃にまでなりますので、真冬のキャンプでも快適に眠ることができます。

寝袋の下には、マットを敷くと寝心地がUP!

マットの写真

寝袋の下には、キャンプ用のマット・マットレスがあるとより寝心地がいいです。寝袋だけでは地面の硬さの影響を直に受けるので、寝心地が悪くなります。マットは、折りたたみのマットとポンプや自動膨張でふくらむエアーマットの2種類。折りたたみ式のマットは、広げるだけで設営ができるので手軽です。ただし、かさばるのが難点。エアーマットはふくらます手間がかかりますが、持ち運びやすさも魅力的です。

そのほかにも、急な冷え込みに備えて寒さ対策グッズを持っていくのもおすすめ。あたたかいフリース素材のパジャマを着たり湯たんぽを寝袋の中に入れたりすると、気持ちよく眠れます。湯たんぽを使う際は必ず低温火傷に注意し、カバーをつけるなど安全面に気をつけましょう。

使ったあとのお手入れや保管方法について

寝袋を使ったあとのお手入れをする目安、洗い方や保管方法について解説します。

メンテナンスの目安

①寝袋を使用する前後に目視して汚れを確認
全体的に目立つ汚れが付着していれば、洗濯します

②中綿(ダウン・化繊)を触ってふくらみを確認
触った時に購入時よりボリュームが減ったと感じたら、洗濯することをおすすめします

寝袋の手洗い方法
洗濯機を使って丸洗いができるものはお手入れが簡単。丸洗い・洗濯機可能の表示がないものは、基本的に手洗いになります。

手順

①洗濯表示のラベルを確認し洗剤や水の温度に従って洗剤やぬるま湯を準備

②寝袋の空気を押し出す

③浴槽などを使って寝袋をぬるま湯(製品による)に浸す

④洗剤を入れて足でもみ洗いし汚れを落とす

⑤ぬるま湯が濁ってきたら栓を抜き汚れを流す

⑥きれいな水を入れて汚れが出なくなるまで繰り返す

⑦脱水したら乾燥機(なければコインランドリー)にかける

⑧内部がしっかりと乾燥するまで、風通しのいい場所で1週間程度陰干しする

保管方法
シーズンオフで使用しなかったり長い間使わなかったりする場合は、大きめの袋に入れて保管しましょう。余裕のある袋に入れることで、また使う時に中綿のふくらみが復活。高温多湿・日光があたらない場所で保管することを推奨します。

まとめ

封筒型の寝袋の写真

キャンプの際に寝袋がいかに重要か、おわかりいただけましたか。エアコンなどの暖房器具がないため、季節によっては行く場所の温度が鍵となります。ただし、登山と違って過酷な環境下での使う機会はあまりないので、布団のように寝れる封筒型で十分です。また家族3人一緒に入れるものなどは、小さいお子様も安心して睡眠を取れます。納得のいく寝袋を購入したら、思う存分にキャンプを楽しみましょう!


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