〈プロ解説〉4K対応プロジェクター、おすすめ12選 超短焦点モデルにも注目
ネット配信サービスの普及で、映画やドラマを手軽に視聴できる時代。すでにスマートフォンやテレビで楽しんでいる方も多いことでしょう。とくに最近は自宅時間が長くなる傾向にあり、プロジェクターを使って大画面で鑑賞するのが人気のスタイル。
最近のプロジェクターは非常に進化していて、コンパクトで設置しやすいモデルが多く、しかも明るく鮮明な映像を楽しむことができます。また、種類が豊富で手頃なモデルも登場し、ひと昔前とは大違いです。
しかし、中でも高画質な「4Kプロジェクター」は価格が高めで機能も豊富。どれを選ぶべきか迷うことでしょう。
そこで今回は、4K対応プロジェクターの選び方とおすすめ商品についてご紹介します。最適なモデルを見つけて、好きな映像に包まれる楽しい毎日を過ごしてみてください。
目次
まずは、鴻池さんおすすめ、4Kプロジェクター4選
鴻池 賢三さんのおすすめポイント
LED光源を採用し、コンパクトながら1,500 ANSIルーメンの明るい映像を実現した4K/HDRモデルです。Wi-Fi接続およびAndroid TV 9.0機能を搭載し、YouTubeやAmazon Prime Video、Netflix、Hulu、Disney+、Abema TV、DAZNなどのネット動画を再生できます。スタイリッシュなデザインや、前後左右に搭載したスピーカーによる、広がりと迫力のあるサウンドも魅力です。
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鴻池 賢三さんのおすすめポイント
従来のランプ光源を採用し、3,000 ANSIルーメンの超高輝度を誇る4Kモデルです。4K60Hz、または1080pで最大240Hzとハイフレームレートに対応しています。映像がなめらかかつ低遅延なため、ゲーミングにも適した高機能仕様です。HDMI入力を2系統搭載するほか、Android TVによるネット動画再生機能も利用できます。短焦点仕様のレンズでは、約2mの距離で100インチの大画面投射ができ、しかもシャープで4Kならではと思える画質の良さも魅力です。
- EPSON(エプソン)
-
dreamio ホームプロジェクター EH-LS500W
-
販売終了
※最新モデルは「EH-LS650W」 -
超短焦点モデル、Android TV搭載、4K・HDRで映像を楽しめる
鴻池 賢三さんのおすすめポイント
話題の超短焦点モデルの中でも、画質が優れている1台です。最短62cmの投射距離で100インチ画像が得られます。エプソン独自の「3LCD」方式を採用し、原理上レインボーノイズの心配が無用なのも魅力です。レーザー光源を採用し、長寿命かつ4,000 ANSIルーメンもの超高輝度により、灯りのあるリビングでもメリハリのある色鮮やかな映像が楽しめます。また、エプソン製のAndroid TV端末を同梱し、本体内に格納できます。サウンドバーのようなしっかりとしたスピーカーシステムを搭載し、迫力あるサウンドも楽しめます。インテリアに合わせてホワイト・ブラックの2色から選べます。
鴻池 賢三さんのおすすめポイント
JVC独自の反射型液晶デバイス「D-ILA」を搭載したマニア向けモデルです。8K入力と表示が可能で、黒が引き締まった超高コントラストな映像美は映画館をも超えるものです。8K解像度へのアップスケーリングやHDR映像の表示最適化、強力なレーザー光源、明るく高性能な大口径のオールガラスレンズなど、全てが高画質のために磨き抜かれた最高峰モデル。これだけの高性能を凝縮しながら、重量は25.3kgに抑えられ、一般家庭への導入も現実的です。予算に応じて、下位のDLA-V80R、DLA-V70Rも選べます。
「4K」画質のメリットとは? フルHDとの違い
Photo by iStock
映像は画素と呼ばれる小さなツブツブが集まって表現されます。一般的な「フルHD」と呼ばれる画質の場合、横1,920個 × 縦1,080個で合計約207万個の画素によって映像を表現します。
対する「4K」では、横3,840個 × 縦2,160個 で合計約830万個、フルHDの約4倍もの画素によって映像を表現します。ちぎり絵や貼り絵などをイメージするとわかりやすいですが、1枚1枚の紙片が小さく数が多いほど精細な画作りが可能です。
とくにプロジェクターの場合、100インチ級の超大画面まで映像が引き延ばされるため、一般的なサイズのテレビよりもツブツブが目立ちやすくなります。そこで、高精細な「4Kプロジェクター」では、より美しい表示が可能になり、高い没入感で映像を楽しむことができます。
価格の違いは? 安いプロジェクターを選ぶデメリット
ひと口に「4Kプロジェクター」といっても、10万円台から300万円を超える高級クラスまで実にさまざまです。では、価格帯によって何が違うのでしょうか?
答えはズバリ「画質」と「映像の明るさ」。詳細は別途解説しますが、同じ「4Kプロジェクター」でも、映像を作り出すパネルやレンズの精度により、画質は大きく異なります。
とくに要注意なのが、大手メーカー製ではない極端に安価な製品。「4K」の記載があり、4Kの信号入力に対応しているものの、実際の画質はフルHD未満というものまであります。
映像の明るさはスペック欄に記載の「ルーメン(lm)値」で知ることができますが、プロジェクターの明るさを示す業界標準規格「ANSI(アンシ) ルーメン」をチェックしましょう。
商品の中にはANSIに沿ったものではないルーメン値を表記することで、性能をよく見せている例も多く、近年問題になっています。「LED1,000ルーメン」をうたった製品を実際に測定したところ、30 ANSIルーメンしかなかったこともありました。
DLP方式と液晶方式の違い
Photo by iStock
プロジェクターは映像を映し出す方式にいくつかの種類があり、画質や映像の見え方に違いがあります。
DLP方式|一般的なタイプ、幅広いラインナップから選べる
製品数として最も多いのは「DLP方式」で、画素数分の小さな鏡に光を反射させてスクリーンに映像を投影します。
比較的安価な家庭用製品(単板式)は、赤、緑、青の3色を高速に順次投射することで、脳内でカラー映像に感じさせるという仕組みです。単板式はコンパクトで低価格な製品に向いていますが、とくに字幕などの白い部分が虹のように見える「レインボーノイズ」と呼ばれる現象に注意が必要です。
液晶方式|明るさが魅力
「液晶方式(透過型)」は実質エプソンの「3LCD」方式しか存在しません。原理的に「レインボーノイズ」の発生がなく、白以外の色も明るく表示できるなどのメリットがありますが、製品の選択肢が限られます。マニア向けの高画質モデルでは、LCOS(反射型液晶)という方式が主流です。
映像の明るさ、ANSI規格について
Photo by iStock
プロジェクターにとって明るさは非常に重要。一般的な家庭の場合、灯りがともるリビングでの使用や、日中に映像を見たいこともあるでしょう。
プロジェクターから投射される映像光は明るいほど見やすくなる一方、明るさが不足していると画質以前に何が映っているかわかりにくいこともあります。また、プロジェクターの特性として、映像を大きく投射するほど光が拡散してしまうため、明るさが不足しやすい点にも注意が必要です。
プロジェクターを使用する部屋の光環境によりますが、100インチ投射を考えた場合の最小スペックの目安(ANSIルーメン)は以下の通りです。
- 完全暗室:300 ANSIルーメン以上
- 日没後のリビング:1,000 ANSIルーメン以上
- 日中の明るいリビング:2,000 ANSIルーメン以上
プロジェクター映像の場合、「黒色の表示」と「部屋の明るさ」の関係に注目しましょう。映像の中で黒色がしっかりと引き締まって見えて、色鮮やかで高画質な映像を求めるなら、部屋をできるだけ暗く、可能であれば暗室に保つのが理想です。
超短焦点プロジェクターのメリット・デメリット
プロジェクターのトレンドが「超短焦点」。設置場所の問題を解決する手段として注目されています。
通常のプロジェクターは、投射面に対して一定の距離を離して設置する必要があります。そのため、室内に設置できる場所が無い、または、投射中に人が横切って映像光を遮るなどの問題が起こりがちでした。
最近流行りの「超短焦点」タイプは、投射したい壁やスクリーンの真下にプロジェクター本体を設置します。映像光を上方に急角度で打ち上げるように投射する仕組みにより、プロジェクターの設置場所に悩まなくてすむのが大きなメリットです。
ただし、「超短焦点」タイプにも注意すべき点があります。映像を急角度で投射するため、壁面に凹凸があると映像がゆがんだり、影が大きく出てしまったりすることがあります。また、製品によっては映像の端でゆがみやピンボケが生じやすく、とくに安価な製品は画質面で注意が必要です。
あると便利な機能①|レンズ周りに注目
ほかにもプロジェクター選びで注目したいのが、使い勝手のよい便利な機能です。まずはレンズ周りの機能についてご紹介します。
ズーム機能
光学的に映像の大きさをいくらか調整することが可能。そのためズーム機能搭載モデルなら、設置場所を選ぶ幅が広がります。
台形補正機能
上下(タテ方向)の補正と左右(ヨコ方向)の補正の2種類があります。タテ方向の補正はほぼ全ての製品が搭載していますが、ヨコ方向の補正に対応した製品は限られています。投射と設置場所の関係から、必要に応じて選ぶとよいでしょう。
レンズシフト機能
画質を保ったまま映像の位置を光学的に微調整する機能で、主に中上位モデルに搭載されています。
ピント(フォーカス)調整機能
手動と電動があり、設置場所の移動を想定した最近のコンパクトモデルでは、「オートフォーカス」を備えたものも増えています。
あると便利な機能②|ネット動画再生機能
最近ではWi-Fiに対応し、「ネット動画再生機能」を内蔵した製品が増えています。視聴したい動画配信サービスに対応しているか確認しておくことが重要ですが、電源ケーブルだけのシンプルな配線で映像を楽しめるため、設置性が向上します。
「スピーカー内蔵」も注目ポイント。映像だけでなく音声も出力できる製品が増えています。オーディオ機器を別途用意する予定が無い場合は、ステレオタイプで音質が良いモデルを選ぶとよいでしょう。
サブウーファー機能を含む2.1chタイプや、独自の広がりがあるサウンドをアピールしている製品もあります。
〈編集部PICK UP〉4K対応プロジェクター、人気メーカーの売れ筋商品
Moovoo編集部
数ある4K対応プロジェクターの中でもECサイトなどで売れ行き好調な、人気メーカーの製品を紹介します。
▼「Horizon Pro」の機能を紹介する公式動画がこちら
- JMGO
-
N1 Ultra
- 税込み342,980円(Amazon)
-
4K Ultra HDに対応
-
上下135°、左右360°回転が可能なジンバル一体型設計。映像を天井に投影することも可能です。
映画館にも採用されるとうたう、最新のRGBレーザーを搭載。レーザー特有のざらつきを抑える機構も備えており、より自然な色合いを映し出します。
Wi-Fi6にも対応し、ゲーム時の遅延は平均10msに抑えられています。
外観 |
商品名 |
特徴 |
サイズ |
方式 |
明るさ |
投写距離 |
内蔵スピーカー |
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【筆者おすすめ】Anker Nebula Cosmos Max |
Android TV 9.0を搭載、最大150インチ対応の家庭用プロジェクター |
幅35.0cm |
DLP |
1,500 ANSI lm |
壁から1.6〜3.98m |
10W×4 |
|
【筆者おすすめ】BenQ TK700STi |
Android TV 9.0搭載、低入力遅延によりゲーミングに適したプロジェクター |
幅31.2cm |
DLP |
3,000 ANSI lm |
1.99mで100インチ |
CinemaMasterAudio+ 2 |
|
【筆者おすすめ】EPSON EH-LS500W |
超短焦点モデル、Android TV搭載、4K・HDRで映像を楽しめる |
幅45.8cm |
液晶(3LCD) |
4,000 ANSI lm |
超短焦点 |
10W×2 |
|
【筆者おすすめ】JVCケンウッド DLA-V90R |
8K60p、4K120pの超高解像度、HDR対応、3,000lmの高輝度で迫力の映像を実現 |
幅50cm |
液晶(LCOS) |
3,000 ANSI lm |
壁から1.75〜8.48m |
ー |
|
Anker Nebula Cosmos Laser 4K D23505F2 |
高音質&高音質を大画面で |
約220×263×165mm(ハンドル部分を除く・重さ:約4.9kg) |
DLP |
2,200ANSI lm |
1.68~4.22m(60~150インチ) |
10W×2、5W×2(ツイーター) |
|
XGIMI Horizon Pro |
Android TV 10.0搭載、最大200インチの大画面に対応 |
幅208.4×奥行218.4×高さ136.2mm(重さ:2.9kg) |
DLP |
1,500 ISO lm |
記載未確認(最大200インチ、推奨投影サイズは60~150 |
Harman Kardon 15W×4 |
|
エプソン EB-PU1008 |
エプソンの独自技術で高画質に補正 |
幅545×奥行436×高さ164mm(重さ:約16.3kg) |
液晶(3LCD) |
8,500 lm |
0.74~7.82m(100~1,000インチ) |
なし |
|
エプソン dreamio EH-LS12000 |
6畳間でも80~100型サイズの投写が可能 |
幅520×奥行447×高さ169mm(突起部含まず・重さ:約12.7kg) |
液晶(3LCD) |
2,700 lm |
1.78~18.99m(60~300インチ) |
なし |
|
LG CineBeam HU715QW |
歪みを解消する超短焦点モデル |
幅533×奥行315×高さ156.6mm(重さ:11.1kg) |
DLP |
2,500 ANSI lm |
11.8〜31.7cm(80〜120インチ) |
20W×2 |
|
エイサー H6815ATV |
最大300インチの大画面で4K映像を楽しむ |
約幅315×奥行258×高さ114mm(突起部含む・重さ:約3.1kg) |
DLP |
4,000 ANSI lm |
約1~10m(30~300インチ) |
10W×1 |
|
AWOL LTV-2500 |
最大10億色を発色するトリプルレーザーを採用 |
599×353×145mm(重さ:10.8kg) |
記載未確認 |
2,000 ANSI lm |
記載未確認(最大150インチ) |
記載未確認 |
|
JMGO N1 Ultra |
4K Ultra HDに対応 |
241x203x236mm(重さ:約4.5kg) |
DLP(長焦点) |
2,200 CVIA lm |
1~4m(40~150インチ、推奨投影サイズ:100~150インチ) |
DYNAUDIO 10W×2 |
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